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原子力・放射線部会

(2)住民目線のリスクコミュニケーションを考える

住民目線のリスクコミュニケーションを考える(5)−原発事故から8年を経て、技術士として福島復興に寄せる想い

 当部会では活動の柱の一つに、「3.11事故の反省・教訓を風化させない働きかけ、安全文化醸成に資する活動」をあげております。
東電福島第一原発事故以降、被災された方々への思いを振り返りつつ、その時々の技術士としての役割を問い直すために、『住民目線のリスクコミュニケーションを考える』と称して、講演聴講や意見交換を含む勉強会を毎年3月に討論型の企画しており、本年で5回目となります。

 これまでの4年間、
 第1回目は、専門家が事故直後に県内の被災地で行った支援経験を学び、技術士として自らの行動に反映すべき点を考えました(部会員の福島支援活動の経験から、住民目線のリスクコミュニケーションを考える)。しかし、経験値の共有化はハードルが高く、状況に一定の理解はするものの、そのまま経験者と同様の対応ができるかというと、この方法では困難な状況でした。
 第2回目は、経験者と同様の体験をすることを念頭に、具体的事例で相談を受けた場合のロールプレイ(疑似体験)を主とした内容としました住民目線のリスク・コミュニケーションを考える(2)事例研究。本企画では大きな気づきはあったものの、コミュニケーションに偏っていたため、技術士(専門家)としての役割について、もう一度深堀りが必要ではないかとの問題提起がなされ、今回の企画につなげました。
 第3回目は、5年が経過した福島の抱える課題を、放射線影響に隠れた社会的要因を背景とした福島県内の課題と認識の更新がされない県外の問題の2点に絞り、部会長からの問題提起と、越智 小枝氏の講演を踏まえた上で、技術士が今できる具体的な支援について、参加者を原子力・放射線部門を専門とするグループと、非専門家のグループに分け、小グループで提案をまとめ、その違いを議論しました 住民目線のリスク・コミュニケーションを考える(3)−福島の現状と技術士の具体的役割
 第4回目は、「福島第一原発事故後の放射線をめぐる市民のコミュニケーションと不安の要因 -事例研究と要因分析」とのタイトルで不安は必ずしも知識不足や性格に起因するものではないとの結果について、鈴木努氏の講演を頂いた上で、「第三者として信頼される科学技術の専門家とはどういうものか」をテーマとして、技術士有志のパネル討論を行いました。 住民目線のリスクコミュニケーションを考える(4)−第三者として信頼される科学技術の専門家とはどういうものか
 第5回目(今回)は、部会創設15周年記念と連携し、部会幹事、S幹事及びかつて部会幹事として活動された方も含めて残部会員に声がけし、311を迎えるにあたっての各々想いをメッセージとして募集し、執筆者を中心に集まったうえで、「技術士として何ができるか、何をすべきか、何が求められているか」、 「技術士として何をしてきたか、何をしたいか」、 「技術士として何ができたか、何ができていないか、悩ましいことは何か」、 「福島で困っていることは何か」「ステークフォルダーが困っていることは何か」等7つのサブテーマを設定して、自由討論を行います。各班ごとの検討結果や発表概要は会員サイトで近日中に掲載いたします。 311メッセージはこちら

 本企画は、1年に1回の取り組みではありますが、常に福島の出来事や住民の関心に注意を払い、技術士としての貢献の在り方を考え続けることこそが大切と思われます。今後も、定期的に本取り組みを継続するとともに、常にその時々の課題を見出しながら、密度の濃い意見交換ができるような企画を検討していきたいと考えています。

このページのお問い合わせ:原子力・放射線部会

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