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国際委員会

日本技術士会としての国際交流の視点で今後の活動方針を検討している団体について

1.EA (Engineers Australia); オーストラリア技術者協会

(1)基本情報

 EAは、1919年に設立し1926年5月に会社として法人化された、技術部門として9つのCollegeと30のTechnical Societyを持つ組織です。技術士登録数は21,000名(2018)、1987 年にオーストラリア連邦総督より特許証の発行に関する全ての権限と機能を与えられています。また、IEA※1に参加し、教育認定ではWA,SA,DA、資格認定ではAPECEA,IPEA,IETA,AIET (創立)に加盟しています。IEA以外の国際団体としては、FEIAP,WFEO,AFEO※2に参加しています。

(2)日本技術士会との関係

 EAと日本技術士会との日豪(友好)協定は、日本が唯一締結している技術者相互認証の二国間協定である『日豪(2国間)協定』(EA,文部科学省,日本技術士会の3者間、2003年10月)以前の1999年9月に最初の締結がなされました。

 日豪(友好)協定は、両国組織メンバーの専門的及び社会的なつながりの促進を目的に、[1]両国組織の活動やイベントへの情報アクセス、[2]参加費用の同一化、[3]論文の公開許可条件の同一化などの利便性を図っています。

 今後は、日豪(友好)協定のさらなる有効活用を視野に入れ、協定締結によって入手可能なオーストラリアの技術士制度のしくみや資格活用環境についての情報収集を進める予定です。

2.IMechE (Institution of Mechanical Engineers); 英国機械技術者協会

(1)基本情報

 英国には国王の枢密院(国王の諮問機関で、法人格付与に関する勅許状を審議)と議会政府の2つの制度が共存します。IEA,FEIAPに加盟しているECUK (Engineering Council UK; 英国技術教育評議会)は王立の工学、工業技術および工学関連教育の質をモニター・評価・保証するための機関で、ECUKの免許交付を受けた39の学協会(2021)が、Chartered Engineer (CEng)資格選考を行い、合格者をECUKに登録しています。

 IMechEは会員数111,000名(2017)、CEng資格登録者数が50,000名を有するECUK傘下の最大規模の学協会組織で1847年に設立されました。機械分野だけでなく、エネルギー、環境、輸送、製造、教育の5分野を基本テーマに16部門で構成されています。IMechE (英国)はEAと二国間の相互認証協定を締結しています。

(2)日本技術士会との関係

 日本技術士会は2016年にIMechEと友好協定を締結し、以下の活動を行ってきました。
[1] 第1回合同セミナー(2018年、東京、89名参加、主題:Smart Cityの役割と展望)
[2] ミニ講演会(2019年、東京、10名参加、主題:次世代炉システム)
[3] 第2回合同セミナー(2019年、東京、主題:気候変動とエンジニアリングの挑戦)
[4] CEng資格制度の要求事項等の情報収集。

 今後は、合同セミナー等の交流を通じて、CEng資格制度の仕組み・運用などの情報収集を行うと共に、技術士制度・活用環境との比較・検証を行い、今後の日英技術交流のあるべき方向性を検討する予定です。

3.IES (The Institution of Engineers, Singapore); シンガポール技術者協会

(1)基本情報

 IESは、シンガポールの既存の業務独占資格PE(Professional Engineer)に対して、現在、名称独占資格のCEng(Chartered Engineer)の設置を進める非政府系機関で、国際団体への参加はIESが担っています。IEAにおいては教育認定ではWA、資格認定ではAPECEA,IPEAに加盟しています。また、IEA以外では、FEIAP,WFEO,AFEOに参加しています。

(2)日本技術士会との関係

 IESが主催する国際会議WES (World Engineers Summit) 2019では、「持続可能な開発目標(SDGs)」をテーマに日本技術士会との合同分科会を開催し、日本人8名による講演と意見交換を行った実績があります。

 現在、IESはCEngの設置を進めている途上ですが、仕組み・体制が整備された後には、APECエンジニア・IPEA国際エンジニアとの関係性を含めた、シンガポールPE・CEngの仕組みの確認、活動分野等を深耕すると共に、相互の部門組成や産業界や学会との関係性などの調査を検討することにしています。

凡例

※1 国際エンジニアリング連合(IEA; International Engineering Alliance)
・教育認定 WA(ワシントン協定), SA(シドニー協定), DA(ダブリン協定)
・資格認定 APECEA(APECエンジニア協定), IPEA(国際エンジニア協定), IETA(国際テクノロジスト協定), AIET(国際テクニシャン協定)

※2 国際団体
・FEIAP; The Federation of Engineering Institutions of Asia and the Pacific(アジア太平洋地域技術者協会連盟)
・WFEO; World Federation of Engineering Organizations(世界工学団体連盟)
・AFEO; The ASEAN Federation of Engineering Organisations(ASEAN技術者協会連盟)

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