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原子力・放射線部会

部会長挨拶

部会長佐々木聡(拡大画像へのリンク)

   部会長 佐々木 聡

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 2年前、部会長を拝命するにあたり、科学技術学術審議会答申に示された『原子力・放射線部門の技術士像を具現化すること』、それを、『技術士(原子力・放射線部門)のブランドイメージとして社会から認知してもらうこと』を目標と記しました。福島第一原子力発電所の事故の後、原子力に携わってきた者として、どうしたら技術士を社会のために活かすことができるかを考え抜いた結果、professional engineer (PE)の原点に戻った目標を改めて唱えることとしたのである。

 形の見えにくい目標に対し、この2年間、「技術士の自覚」、「個人に対する部会の役割の明確化」、「目標と活動の2つの見える化」という3つの方針で取り組んできました。福島第一原発事故により改めて学んだことは、専門家も信頼を左右するのは肩書ではなく個人の資質そのものだということです。個の重要性は前述の答申でも明確に示されており、1人ひとりの技術力と倫理が基本です。これを高め、世の中から実績として認知してもらうことこそが、個人と職能集団としての部会の役割であるというのが、最初の2つの方針の趣旨であり、個々の活動の背景に常に目標を意識して頂こうということが3つ目の方針の趣旨です。

 技術士自身に自覚を促すこととは、技術士の評価は約束されたものではなく、自分自身が支え高めるという自負です。社会のために技術士は何をすべきかを問い、自らが社会との接点に立つ覚悟を持つと、専門性に安住することは決してできないはずです。世の中の関心や不満に対し常に気を配り、PEの原点に立ち戻ってコンピテンシーを意識し、資質向上のための学び直しを続ける必要があるという意識を共有するために、繰り返しメッセージを発信してきました。
 部会の役割は、個人を支えることであると宣言致しましたが、具体的には2つのことに取り組みました。一つは学びの動機づけと学びの負担軽減のために、必要となる「学びの全体像」を示し、部会企画の基本としたことです。もう一つは、個人活動の側面支援のために、技術士のイメージ戦略を意識した情報発信を進めたことです。
 そして、目標と活動の2つの見える化とは、一つ一つの企画と情報発信とを一体化させるなかで、部会活動と部会が目指す目標が繋がるように努めた活動です。企画の背景に哲学が仄見えることで、企画担当者や参加者はもちろん、情報として伝わるものの奥行きが広がったと実感しております。
 なお、「学ぶべきこと」は社会の関心と共に推移しますので、情報収集の分担の仕組みについても現在整備しております。こういった活動を一つ一つ積み重ねながら、ようやく社会からの認知度の向上への取組に着手したのが、昨年末です。

 これからの2年間は、取り組んできた活動の更なる完成を目指しつつ、技術士個人の資質向上のための取組を続けるとともに、ターゲットを明確にした認知度向上の取組を進めながら、技術士が社会に貢献する事例を積み重ね、更なるブランドイメージの確立に努めます。また、部会と部会員、技術士と技術士、技術士と他の専門家、東京地区と地方在住の方々等の連携を意識した活動を重視し、今後拡大する企業を退職される技術士、技術士資格を取得してから十分に資格を活用しきっていない人々のニーズを把握しながら、活動の場の提案と構築に努める所存です。そして、1人でも多くの原子力・放射線の分野に携わった技術士が、反省と責任を胸に、社会の中で力を発揮して頂けるような場が広がればと思います。

 私は、技術士のブランド戦略の目標として、原子力や放射線の知識を有しながら、中立的なレビューができる信頼のおける個人とそれを抱える職能集団を示しますが、その事例として、よく吉川裕之先生の知の統合で述べられたフレーズを引用いたします。私自身は、これは医療における総合診療医の様な役割であろうと思っております。患者をよく観察し、話を聞き、横断的・俯瞰的に専門分野を知り、細分化した原子力・放射線分野の中から適切に情報を繋ぐ、これはまさに技術士に求められている資質です。これまでの制度活用への取組は、実は特定の専門分野での採用を目指すものでした。言ってみれば専門治療分野での制度活用を目指すが故に、合格者をさらに細分化せざるを得なかったのです。ですが、同じ険しき道であれば、原子力・放射線分野の総合診療医の様な役割を世の中から認知させ、制度の創設を目指せばよいのです。そんな、夢も描いております。

 技術士法が公布されて、今年で60年。これまでも多くの先人が技術士の価値を高めるために必死の努力を行ってきました。我々が甘い気持ちで取り組んでも決して変わりません。技術士を社会のために活かすという必死の決意と皆様の団結が必要です。どうか、よろしくお願いいたします。

2017年 6月23日
原子力放射線部会
部会長 佐々木 聡

このページのお問い合わせ:原子力・放射線部会

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