技術士制度の改善方策について


 我が国においては、科学技術創造立国の実現を目指し、技術革新による産業フロンティア創出と国際競争力強化を図るため、これを支える技術系人材の育成、確保が重要な課題となっている。
 また、経済活動のグローバリゼーションに伴い、「国境を越えて活躍できる技術者」の具体化が急速に進展しており、我が国としても適切な対応を図ることが必要となっている。
 このような状況の中で、平成11年7月に閣議決定された「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」においても、「技術士制度を、技術の変化に柔軟に対応し、より広範囲な技術者のために活用できる国際的に整合性のとれた制度に改善することにより、海外の技術者との相互移動を促進するとともに、技術者の活性化を図る」ことが示されている。
 さらに、高度化、複雑化の著しい科学技術に対する信頼性や安全、安心の確保の観点から、技術的実務能力はもちろんのこと、高い職業倫理を要件とする技術者資格に対する期待が高まっている。

 当審議会としては、これらの経済社会情勢の変化等を踏まえ、科学技術庁(「技術者資格問題連絡懇談会」)をはじめ関係省庁や関係機関より意見を聴取しつつ、技術士制度の改善について調査・審議を行い、ここに改善の要点をとりまとめたので報告する。

 本報告書の内容については、政府において実現を図ることを求めるが、その際、本制度の活用の促進等の観点から、関係省庁の緊密な連携協力の下、制度の改善に取り組むことが重要と考える。 


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