[創刊号]     [第3号]

【技術士補・修習技術者メールマガジン 2001/10/22】

研 究 発 表 会

メールマガジン第2号(目次
□ 目   次
●巻頭言:修習技術者支援実行委員会の業務
 (副委員長 佐藤国仁)
●修習技術者実行委員会主催の初回研修会 成功裡に終了
 ‐技術士・修習技術者継続研修会/先端複合技術研究会の開催‐(岡野庄太郎委員)
●行事案内:第14回修習技術者/技術士補研修セミナー
 (佐藤国仁副委員長)
●修習技術者支援実行委員会 各委員からのメッセージ
 (小林進委員)
●修習技術者支援実行委員会 各委員からのメッセージ
 (坂本恵一委員)
●青年技術士懇談会 委員長からのメッセージ
 (北尾由之委員長)
巻頭言(修習技術者支援実行委員会の業務:副委員長 佐藤国仁)

 修習技術者とは技術士第一次試験合格者を指す総称です。本年4月に施行された技術士法により新たに設定されました。技術士第二次試験を目指す修習技術者は、修習プログラムを実施することが求められています。修習技術者支援実行委員会は、修習技術者が修習プログラムを実施し、技術士第二次試験を目指すことを支援する委員会です。

 以上のことは、前号において、岡本委員長の挨拶に書かれていましたが、重要なことですので、再度記載いたしました。
 さて、修習技術者支援実行委員会は、本年度、下記の行事を実施し、あるいは計画しています。このように、修習技術者の方の能力増進、キャリア形成のご支援を目標に活動を行っています。この後、みなさんのご要望、指向を受け、さらに充実したものに作り上げていきたいと考えております。行事へのご参加、ご意見の送付をいただければ幸いです。

 2001-04〜10     技術士補修習技術者のための修習ガイドブック編集
 2001-08-30〜09-02  技術士・技術士補合同企画研究発表年次大会
 2001-09-29     技術士・修習技術者継続研修会「修習技術者支援実行委員会の任務」
 2001-11-17〜11-18  修習技術者研修セミナー
 2001-12-15     技術士・修習技術者相互研修会
 2002-01-26     2001年度新人修習技術者歓迎会
 2002-02-16     青年技術士懇談会主催、「技術士補のための特別例会」
 毎月最終土曜日   修習技術者継続研修会

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[岡野庄太郎委員のメッセージ]
●修習技術者実行委員会主催の初回研修会 成功裡に終了
  -技術士・修習技術者継続研修会/先端複合技術研究会の開催-

 新しい技術士法に基づき、当修習技術者支援実行委員会の初回の上記研修会を去る9月29日13時より、日本技術士会葺手第2ビル5階で開催した。
 初回なので新人のために事務局からの郵送、メールマガジン、JSPE、ESPEのML、NLを駆使してご案内を発送・配布したが、未だ参加者は少なく40名ほどでした。
 内容は、「修習技術者支援実行委員会の任務」と題して委員会員等によるパネル討論と新しい技術士・技術士補の研究発表でしたが、今回は前者に関する内容が皆さんにとって重要であると考え、パネル討論の内容に絞り、研修会参加者の一員としてこのパネル討論内容を報告しましょう。

 岡本委員長の司会で開会の挨拶があり、各パネリスト20分持ち時間としてパネル討論の口火が切られ、各講師の抱負を含めた課題について発表であった。
▼修習委員会の位置付け(委員長 岡本邦彦)
1)発足に当たって実行する課題についての全体像として年間4大行事
・技術士補・修習技術者の年次研究発表大会(9月)
・修習技術者(技術士補)の研修セミナー(11月)
・新人修習技術者歓迎とオリエンテーションの会(1月)
・青年技術士懇談会主催の技術士補(修習技術者)のための月例会(2月)
についての継続して実行すべき行事内容として捉え、先ず、充実するための施策に関する解説があった。
 次ぎに「修習技術者(技術士補)の教育方針」、修習技術者(技術士補)向けの新しい日本技術士会特徴ある独自の教育・研修内容を確立する抱負が述べられ、修習技術者ガイドブックの完成と配布(佐藤氏が詳細解説)に関してその意義を述べられ、今後の活動の方向となるものであった。

▼志向別修習プログラムの内容(社会アクセス論:副委員長 佐藤国仁)
 はじめに、修習プログラムの目的を述べ、技術士としての考え方、キャリアアップのポイントを述べ、修習技術者の4年間の研修プログラムのガイドブックに関する解説があった。
「修習カリキュラム総合一覧表」に基づき、・業務遂行に必要な能力向上(基幹能力業務遂行能力)のために・社会から信頼と尊敬を得るために・社会的責任(高い見識考え方・広い視野)を果たすためにと言った分類で詳細なカリキュラム項目の解説があった。中でも、社会へのアクセスのためのコース設定の詳細な説明があったが、まだまだ未完の不十分な一覧表であり、皆さんに意見を述べて頂くよう依頼があった。

▼技術士を目指す修習技術者の指導(青年技術士懇談会 北尾由之)
 はじめに修習技術者に大きく関わることが予定される青年技術士懇談会(青技懇)の目的、活動状況等につき解説があって、特に修習技術者支援の問題について・修習技術者セミナー・第1次試験合格者歓迎会支援・修習技術者のための例会等主要行事についての詳細な説明があった。付けて加えて自己のアドバイス「孫子」の兵法や指導のポイントについて述べられた。
 最後に青技懇のHPやニュース配信のためのNLに関する紹介があった。

▼発表の意義と効果について(委員 小林 進)
 これから外部に各種の発表を行う機会も増えるので、この発表の意義に関し、発表の意味、方法、注意事項等に関して解説された。また、これにより得られる様々な体験、キャリアアップに繋がる効果が述べられた。

▼修習技術者の能力向上策(委員 山崎泰廣)
 能力向上策として過去に数回の研修会が開催されて各種の能力向上に関する手法としてプレゼンテーション、ドキュメンテーション、情報機器・ネットの利用、考える技術・書く技術等についてその概要を解説され、更にマネージマント手法のPDCAサイクル、EM(Effective Management)法、革新的問題解決法(TRIZ)等が紹介された。

▼研修情報ネットワークの課題(委員 岡野庄太郎)
 はじめにプロローグとして新時代の技術士のあるべきイメージの解説があり、これからの新しい技術者には必須能力「コミュニケーション能力」中のプレゼンテーション能力の留意点、厳禁事項等の解説があった。そして現在の研修方式の非効率な問題点を述べ、今後、志向すべき研修情報ネットワークの在り方を・集合研修・遠隔研修(放送大学、e-Learning)に求めると共に技術士会における研修情報ネットワークの課題として・新人の電子メール登録の責務化・旧技術士、技術士補の電子メール登録の推進を提案された。
 最後に技術士会としての活動としてこの電子メール情報を本部、支部が共有でき、目的別にPC検索できる電子メールリストを構築し、他のCPD事務を合わせた技術士会CPDセンター構想が提案された。

▼その他:先端複合技術研究発表3件の発表があり、有志により懇親会を開催し、出席者相互の親睦を深めた。

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[行事案内:第14回修習技術者/技術士補研修セミナー(佐藤国仁副委員長)]

●第14回修習技術者/技術士補研修セミナーを開催します
 本年も、標記セミナーの時期が巡ってきました。昨年までは、「技術士補研修セミナー」と称してきましたが、技術士法改正に伴い、表題が変わりました。これは、第一次試験に合格されている方すべてを対象とするセミナーです。
 本年から、第一次試験に合格された方はすべて「修習技術者」となり、修習プログラムの実践が求められることとなりました。修習プログラムでは、専門分野の固有技術にとどまらず、問題解決のための能力、技術者倫理、社会に対する見識など幅広く習得することが求められています。
 この研修セミナーでは、これら課題のうち、主として「問題解決のための能力」の獲得を目指します。一方通行の講演だけでなく、全員参加のグループ討議を中心に据えた、演習中心型のセミナーとします。みなさんと年代の近い若手技術士、経験豊富なベテラン技術士が多数参加し、ともに討議に加わります。そして夜の懇親会はみなさんの人的ネットワークをさらに拡大することでしょう。
 関東地域にとどまらず、毎年、北海道、沖縄等遠方からも多数ご参加いただいています。本年も多数のご参加をお待ちしております。

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メインテーマ:技術士を目指した修習をどう実践するか
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1.主 催: (社)日本技術士会修習技術者支援実行委員会、青年技術士懇談会
2.開催日:2001年11月17日(土) 13:00〜20:00
              18日(日) 10:00〜16:30
3.研修会場:「トレンディ東大島」
   地下鉄都営新宿線「東大島駅」(出口・大島口)下車徒歩4分
   〒136‐0072東京都江東区大島7‐37‐11
   TEL03‐5609‐1201 FAX03‐5609‐3783
4.受講料: 会 員:15,000円(昼食費、懇親会費、消費税等含む)
       非会員:20,000円(        〃      )
(注)非会員の方でも、本会へ入会の手続きをしていただければ、受講料は、会員扱いといたします。
5.申込締切:11月12日(月)
6.申込方法:申込先:(社)日本技術士会 総務部
  また、同時に次の口座に受講科をお振り込み下さい。
  郵便振替 口座番号:00170‐4‐63781
         口座名 :参加費口(社)日本技術士会
          受講料振り込み後のお取り消しはご容赦下さい。
7.受講定員:70名(先着順)
8.その他
(1)定員になり次第、締切りといたします。なお、受講できない場合は連絡いたします。
(2)参加証は発行しませんので、受講料の振込の控えをご待参の上、ご来場下さい。
(3)宿泊は各自でご手配下さい。なお、研修会場(トレンディ東大島)も宿泊可能です。その場合は「修習技術者研修セミナー参加者」として予約下さい。

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第14回修習技術者研修セミナーカリキュラム
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11月17日(土) 13:00‐20:00
12:45‐13:00 受付
                   総合司会:青年技術士懇談会 飯塚洋人
13:30‐13:10 開講式     修習技術者支援実行委員会 委員 矢部五郎理事
13:10‐14:15 講演:新しい技術士制度と修習プログラム
             講演者:修習技術者支援実行委員会 委員長 岡本邦彦
14:15‐14:20 休憩
14:20‐15:50 基幹能力開発プログラム
        情報処理能力       講演者:青年技術士懇談会 奥田孝之
        問題発見解決能力     講演者:青年技術士懇談会 戸谷次延
15:50‐16:00 休憩
16:00‐17:30 パネル討論:私のキャリアパス
          コーディネータ:青年技術士懇談会 曲渕正敏
          パネリスト:青年技術士懇談会 坂井美穂 時合健生
          パネリスト:修習技術者支援実行委員会 委員 小林進
17:30‐18:30 グループ討議準備(グループ編成・メインテーマ解説)
                 コーディネータ:青年技術士懇談会 飯塚洋人
18:30‐20:00 情報交流会(懇親会)
              進行役:修習技術者支援実行委員会 委員 小林進

11月18日(日) 10:00‐16:30
10:00‐11:00 キャリア別コース解説
                修習技術者支援実行委員会 副委員長 佐藤国仁
11:00‐14:35 グループ別討議      進行役:青年技術士懇談会 飯塚洋人
  メインテーマ「技術士を目指した修習をどう実践するか」の検討
       コーディネーター:修習委員会委員 曲渕正敏 時合健生 戸谷次延
                        青山芳之 北尾由之 飯塚洋人
14:35‐14:45 休憩
14:45‐15:45 発表および質疑       司会:青年技術士懇談会 飯塚洋人
15:45‐16:15 講評   修習技術者支援実行委員会 委員  坂本恵一
16:15‐16:30 終了式  修習技術者支援実行委員会 委員長 岡本邦彦

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[小林委員からのメッセージ]

●今年から委員に加わりました「小林 進」です。この委員会に初めて参加したのは、3年前に青年技術士懇談会(通称、青技懇)の委員を務めたときです。11月に行われる技術士補研修セミナーの打ち合わせで委員会に参加したとき、委員の皆さんが真剣に議論されている姿を見て、大きな衝撃を受けたことを昨日のように覚えています。
実は、私自身、一次試験を経ていますが、研修セミナーには全く見向きもしませんで
した。それだけに、委員の皆さんの熱心な姿は、私の心に大きな衝撃を与えました。
そして、運営する立場になり、わずか2日の研修期間の間に受講された方が大きく変わる姿を見て、この研修の価値を改めて知りました。受講せずに、このセミナーの価値、重要性を知ったことを、今でも後悔しています。
 そして、青技懇の委員として2年間お手伝いをした後、岡本委員長、佐藤副委員長
をはじめ委員の皆さんの人柄と情熱に惹かれて、1年間居候をして現在に至っています。このようなことから、受講しなかった11月の研修セミナーが、私を委員に導い
たのかもしれません。それでは、研修セミナーで、一人でも多くの方とお会いして、
議論できることを今から楽しみにしてます。

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[坂本委員からのメッセージ]

●日本大学生産工学部応用分子化学科の坂本恵一です。今ではもう昔の話ですが、私は大学院修士課程を修了する頃、博士課程に進学するか就職するか迷っていました。そのとき、恩師である指導教授に日大の生産工学部工業化学科(現応用分子化学科)で副手の募集があるといわれ、応募、就職して現在に至っております。
 学生時代、私は油化学講座に属し、石油化学を専攻していました。勤めたところの
教授は染料化学講座を主宰していました。そこで私はある色素を研究し、機能色素化学の研究者として、研究室を継いでいます。
 ふつう大学の教員は、大学の出身研究室にそのまま残ることがほとんどであり、専
門分野も変わることがありません。これによって多くの研究室は学問の系譜を維持し
ていくことがほとんどでした。私は卒業したところと勤めたところが違うので、学生時代と全く違う環境で、違った専門分野に触れることができ、そこで博士の学位を取ることもでき良かったと思っております。また、上司の教授は日本技術士会会員では
ありませんでしたが、技術士の資格を有していました。このことは、私が技術士の資
格を取るのに大きな影響を受けたと考えています。しかし、私は技術屋としては研究
分野しか経験したことが無く、生産現場を全く知りません。これは技術士としては大
きなハンデだと考えております。そこで研究分野で知り合った企業の方にお願いして、工場見学をさせてもらっています。
 私がこの委員会に入ってみようと考えた動機には、日本技術者教育認定機構(Japan Accreditation Board for Engineering Education; JABEE)が発足したことと、技術士法の改正があります。昨今巷で言われているように、大学生の学力低下は著しいものがあります。理工系学部の学生も、無気力で目的意識、職業意識がない者が多くなっています。このような背景から、その善し悪しは別としてJABEEが誕生したものと思います。今回改正された技術士法において文部科学大臣が指定する認定教育課程がJABEEであり、JABEEが学士レベルの技術者育成であるならば、修習技術者は技術士をめざすインターンであり、修習技術者教育はいわゆる卒後教育だと考えます。当然、一次試験が義務化されたいま、これに合格して修習技術者および技術士補となった人も全く同じです。大学に籍を置く者の一人として、これからの修習技術士の助けをしなければと考えました。これからはこの委員会および委員の責任は重大となってくることでしょう。微力ですが、頑張りますのでよろしくお願いいたします。

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[青年技術士懇談会 北尾委員長からのメッセージ]

●北尾由之です。青技懇の委員長を昨年から務めさせて頂いております。
技術士の技術部門は情報工学、選択科目は情報応用、専門とする事項は制御です。平成6年度の技術士試験に合格しました。技術士へのチャレンジは、たまたま社内で技術士試験の受験対策セミナーが開催されるのを知って手を上げたのがきっかけでした。
 その後は、講師の先輩技術士の指導が良かったこともあり、何とか一発で合格することが出来ました。丁度、平成6年度の制度改正で情報工学部門の情報応用という選択科目が出来たのも幸いでした。
 私は医療用電子機器のメーカーで、検体検査装置のソフトウェア開発に長く携わっております。検体検査と言うとあまりなじみがないかと思いますが、要は病院や成人病検診などでの血液や尿検査のことと言えばわかって頂けるかと思います。以前は装置の制御が中心でしたが、時代の流れでしょうか最近はネットワークが絡む業務が増えてきました。
 技術士の試験にチャレンジする中で感じたのは、試験準備を行うだけでも視野が広がること、また人と人との交流が人を伸ばすということです。
これは技術士会に入って活動することで、ますます強く感じております。
私も、自身の体験や感じていることを伝えることで修習技術者の支援に少しでも役立
てればと思っております。宜しくお願い致します。

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【あとがき】 世の中は暗いニュースがいっぱいで、新聞やニュース番組もそれらの記事で占められております。この様な時期に第二号を発刊できて嬉しいと思います。圧倒的なニュースの中からも、大事な情報元を確保しておくことも大切とつくづく感じております。当委員会も副委員長の巻頭言に有ります様に、来月の研修セミナーを始め、行事が目白押しに実施されます。これらの案内や実施報告を絶やさず行う予定です。ご質問やご意見宜しくお願い致します。(尾本)

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    総編集長: 修習技術者支援実行委員会委員長 岡本邦彦 
     編集長: 修習技術者支援実行委員会委員  尾本 健
      発行: 修習技術者支援実行委員会
      (〒105-0001 東京都港区虎ノ門4ー1ー20 田中山ビル8階)
技術士補・修習技術者に関するご意見・ご要望は、cmtesiho@engineer.or.jp にメールをお願い致します。転載を希望する場合は修習技術者実行委員会にご連絡下さい。

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