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金属部会

化学・繊維・金属・資源合同講演会(2023/8/20)

2023年8月度 化学・繊維・金属・資源工学四部会合同講演会「まほろば・イノベーション・色彩」議事メモ

日時 2023 年8月 20 日(日) 13:00~17:00

場所 ZOOMによるウェブ会議+機械振興会館211

参加者(敬称略、順不同)合計129名(含む講師)

化学30名、繊維20名、金属38名、資源工学8名、他部会32名
正員:126名、準員3名

化学参加者:30名

堂道剛(講師)、荒木泰彦、池田和人、磯永英典、磯部浩三、伊藤雄二、今泉雅裕、岩森智之、小上明信、小田愼吾、北本達治、佐々木久美、沢木至、島野紘一、杉本昌繁、高寺雅伸、辰野勉、徳田進、中村英夫、西岡亮太、根木茂人、平野輝美、平山中、福井寛、福島剛史、前田征希、松尾陽、安田稔、八若洋平、渡辺春夫

繊維参加者:20名

八木健吉(講師)、新井直樹、太田昌三、有瀧宗重、井塚淑夫、枝村正芳、尾上正行、釜谷彰郎、國藤勝士、高田忠彦、中川建次、中村勤、橋本嘉顯、平野繁、松嶋清穗、松永伸洋、向山泰司、吉野学、藤森良江、岡田和也

金属参加者:38名

吉村泰治(講師)、荒城昌弘、小森光徳、新井田有慶、渡邉喜夫、田中曉、笹口裕昭、中村隆彌、野口利光、鈴木直樹、池田大亮、井上哲也、勝見百合、河合保幸、川本明人、小竹健、小林経明、芝崎誠、清水進、滝本淳、竹内篤実、田中和明、中村晋也、埜本信一、平賀仁、福崎昌宏、細谷佳弘、山崎一正、山本隆久、渡辺正満、松下滋、加藤友則、川村明、後藤稔、平野富夫、橋本やすみ、原島大、藤間美子

資源工学参加者:8名

大木久光(講師)、矢野雄高、上木隆司、辛島洋士、木村健、境大学、仁多英夫、堀昭博

座長

金属部会 田中和明(四部会合同講演会世話役)

部会紹介

・平野 輝美化学部会長
・有瀧宗重繊維部会長
・田中和明金属部会長
・堀昭博資源工学部会長

1講13:00-

講師:化学 堂道剛氏 堂道技術士事務所
講演:「 色を演出し、現代生活を支える色材技術とは」
要約 :インクジェットインキ分野などに応用され、ナノ粒子の領域まで到達している。筆記具、カラーフィルター、インクジェットインキなどの分野では、顔料や微粒子分散技術、微粒子表面処理と分散技術の複合化等が必須である。色材技術の具体的な応用分野における技
術知識とそのポイントについて解説する。 発表内容は、下記の目次で行われた。
「色材技術 」
1.色の演出
1.1 顔料と染料の違いとは
1.2 色の発現について 、
2.現代生活を支える色材技術、
2.1 色材(顔料)の種類 2.1.1 顔料の種類とは 2.1.2 顔料粒子、
2.2 筆記具分野、
2.3 ディスプレイ分野
2.4、 インクジェット分野

第2講13:50-

講師:繊維 八木健吉氏 八木技術士事務所
講演:「雁皮紙に学ぶイノベーション」
要約 :繊維技術は天然繊維のバイオミメティクスにより発展してきたが、SDGs の時代になってサステナブル繊維への流れが重要となり、石化原料繊維のバイオベース化やセルロースなどの天然物由来原料繊維 (バイオマス繊維)が見直されてきている。
 セルロース繊維は古くから紙分野でも用いられ、中でも手すきの雁皮紙は虫がつかないなどで保存用 の貴重文書や包装紙に用いられてきたので、洋紙が主流になった現代でも手すき和紙が必要な用途が存 在し、雁皮紙の伝統技法を継承する活動が産地でも行われており、繊維の技術士の立場からも学ぶべき 点が多い。
 紙分野は近年のIT化への流れで需要が大きく減少している厳しい環境にあるが、近年この紙パルプ 分野からセルロースナノファイバー(CNF)というイノベーションが起きている。CNF はサステナブ ルな新素材として、分散液の流動特性を生かした新規添加材料や、強化機能や軽量性、リサイクル特性 を生かした自動車材料への展開が始まっているが、伝統技術における意外な展開も見出されている。
 伝統技術を現代に生かし将来につなげるためには、今まで通りのことをやっていてはだめでイノベー ションがいると言われる。最近注目されている CNF が和紙のイノベーションを起こさないか、地元の 和紙工房と CNF の応用センターでもある京都市産業技術研究所との出会いの場を作ってみた。

第3講14:45-

講師:金属 吉村泰治氏 技術士事務所 ヨシム ラ・サイエンス・ラボ
講演:「身近な銅 古代から現代へ」
要約銅は人類が最初に出会った金属と言われており、古代から現代に至るまで重要な金属の1つになっている。その歴史ある銅について、「身近な銅 古代から現代へ」と題して事例を交えながら解説する。 銅が使用されている代表として奈良の大仏がある。奈良東大寺の大仏には実に 400 トンもの銅が使用されており、その大仏に使用された銅は山口県の鉱山から運ばれたそうである。人類は、銅に錫を添加 することによって硬くなることを知り、その合金である青銅の利用が進んで:いった。奈良の大仏にもこ の青銅が使用されているようだ。
 また、銅は導電性が高いことが知られており、銅の加工性の良さと相まって、現代では電線をはじめ とする様々な導電部材に利用されている。電気自動車の需要増加や、太陽光発電や風力発電などの再生 可能エネルギーの普及に伴い、今後、銅の需要が増大すると見込まれている。近年の銅鉱物の品位が低 下する傾向にあるため、従来までの鉱石からの銅製錬より、既に社会に蓄積している銅をいかにリサイ クルして再利用するかが重要となっていくであろう。

第4講15:35-

講師:資源・環境 大木久光(株)大木環境研究所
講演:「CO2 温暖化要因論への懐疑論」
要約:「世間では、地球温暖化は GHG(温室効果ガス)によるもので炭酸ガスが主要因だとする論が一般的である。 そこに、一石を投じるために太陽光線電磁波が要因とする説を論じた。
 冒頭、1.熱の伝わり方三要素を復習し、輻射(放射)熱の伝わり方がいかに大きく効果的かを薪ストーブの 例で説明する。次いで、この話の鍵となる 2.定圧モル熱容量について述べる。その後に 3.太陽光エネルギ ーの地球での熱収支を説明し、物質毎に太陽エネルギーの吸収スペクトル帯が異なることを、電子レンジと IH ヒーターとの違いで説明する。続いて 4.大気圏物質のエネルギー吸収スペクトルについて述べ、吸収エネル ギーが大きいスペクトル帯域には水蒸気(H2Og と表示)と酸素があり、吸収エネルギーが小さい帯域に炭酸ガ スが現れる事を示す。吸収エネルギーが大きい水蒸気は GHG として、大気中にパーセント(%)台で存在し、 ppm 台の濃度の炭酸ガスの 1 万倍の単位で存在することを強調する。
 その後、地球が受ける太陽エネルギーは、ミランコビッチサイクルと呼ばれる 4 万 1 千年周期で変化するこ と述べる。しかも、太陽活動は安定しておらず、活発状態と不活発状態が繰り返されており、その状態は、表 面温度が周囲より低い黒点の数の増減で観測され、ほゞ11 年周期で繰り返されている。
 さらに、地球が影響される太陽エネルギーには吸収エネルギーの外に、氷床や雲や水面による反射があり、 「アルベド」と呼ばれる。このアルベドも地球の温暖化に少なからず影響するが、雲量の多寡や広がりなど常 に変化する反射率をどのように配慮しているのか、また、地球自体の火山活動やマグマの対流の影響など炭酸 ガス以外の要素がたくさん有り解析方法が難しいと考える。

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