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金属部会

金属部会脱炭素社会勉強会情報

第5回目議事録

日時 2022年10月16日1300ー1600

会議 ZOOMオンライン

行事

1300-1500 講演と討議
講演 原子力・放射線部会 部会長 和田 隆太郎
題目 エネルギー政策 -2050年カーボンニュートラルを視野とした原子力の役割と課題

参加者

勉強会メンバ
竹本世話役、田中和明、渡邉喜夫、藤間 美子、岡村康弘、小林経明、山崎一正、中嶋宏、田中秀明、鳥形啓輔、中山佳則、堀昭博、小森光徳、鷹合滋樹、中嶋宏、中村隆彌、池田大亮、安齋英哉、
原子力・放射線部会参加者
説明者和田部会長、白川副部会長、白柳さん、勝田さん

質疑(討議順。技術的正確性は文責の田中の理解レベルです)

Q:石炭の比率が将来も変わらないように見える。再生エネルギの調整で使うのか?
A:電源割合でも25%で変わらない。自家発電は石炭を使う。石炭は、立ち上げ下げには時間がかかる。再生エネルギの代替にはならない。エネルギミックスベースとして使う。
>>岡村さんのご意見「再生エネルギをどう増やすか?」>>水素を溜めてそれを発電に使う方向か。
>>エネルギ(電力)ミックスの議論か。
>>エネルギミックスの中の原子力の立ち位置の説明。
>>水素は一次エネルギにはなり得ない。中間媒体
>>再生可能エネルギーは電力と水素を作る。
>>水素は、電力に使えるので
Q:原発は水素大量生産設備になりうるのか?
A :原子炉の電気で電気分解、高温ガス炉で熱を使って水素を作るのに必要。原発で非常に安い値段の水素ができるかが問題。水素値段が高いのか
>>2050年には再生エネルギと原子力しかないので、
>>世界の鉄鋼は二酸化炭素減らすために水素を高炉に入れる潮流。ヨーロッパは安い水素が手に入る。日本の高炉はどこから700万トンの水素を供給するのか。
>>IS法などの高温ガス化は、建設コストが高い。IS法の水素は高い。
>>IP価格の8円にはなり得ない。高温ガス炉はタービンを回さない。
Q:ベストミックスでは原子力35%再生15%はどこかで報告されているのか>>YES
Q:核燃料の灰の処理。>>>核燃料の処分は、地下300mの地層に埋める。>>一定の場所に処分するのか?>>>まだ処分の方法に至っていない。
A:他国に核廃棄物を持ち込むのは国際法違反
>>>偶奇分離
Q :原子力に金属に期待することは?>>1980年頃は原子力製鉄。断念。1500度の高温に耐える鋼材がなかった。原子力の熱に耐える鋼材がない。耐震強度が保証できなければできない。>>>高温鋼材ができると世界が変わる>>セラミックスなどで耐震強度があれば可能かもしれない。
水素分解で出口温度950度。これは金属でできれるのか。
Q:立地。廃炉した後に新炉を立てる発想は実現可能か。
A:廃炉は完全更地。原子炉は岩盤にガン着させる。
>>>柏崎で135万。岩盤は大きい。技術的には新規よりも可能。送電設備もあるのでリプレースは効果あり。
Q :原子炉の期間延長は、材料の劣化は大丈夫か。80年運転。>>>試験片を炉に装入しているが40年ではびくともしない。
Q:SMRの技術開発は可能なのか。
Q:核燃料サイクルはプルトニウムが増える一方>>MOX、プルトニウムは増える一方。MOXは製造可能。MOX軽水炉で使える。
>>>分離した金属プルトニウムは原爆疑惑。疑惑を避けるために、MOXにして燃やす。高速増殖炉が使えないので、MOX化
Q:SMRを各県においてはどうか。攻撃に耐えられるのか・
A:分散型電源。小型化すればいいのでは?>>事業者は大型志向
>>小型化でも耐震設計は同じ。1Gに耐えるには岩着は必要。
>>ロシアは船に原子炉を積んで、必要な場所に持っていく。
Q:原発はテロの標的になる。>>懸念としてはある。ただ、原子炉に戦闘機やロケットをぶつける実験はある。核爆弾には持たない。>>福島以降、テロ対策で特重施設を義務付けられている。
>>>原子炉の航空機衝突の資料。
Q:インド、中国、米国などの電源ミックスは
A:CふりーはEU。インド、中国、米国は石炭。石炭使用量を減らすために原子力に頼る。>>>国内に資源をどれだけあるか。電力網につながっている
きっかけは温暖化、岡部先生のアドバイスで原子力も勉強した。原子力部会のみなさんありがとう。

第5回目感想

??全体的には良かったのではないでしょうか。しかし、専門が違うと切り口が大きく違うのだと思いました。原子力発電は安全安心な手段を使えば脱炭素に大きく貢献すると思います。2050年にMAX50%も夢ではない?事故の可能性を考えれば多くて30%くらいで何とかできないものかと思いました。しかし、経産省などがあげる再生可能エネルギーが15〜20%程度というのが残念でした。頑張ってせめてこれも30%。また、火力発電においても多くても20%くらいにできないのでしょうか。もう少し、水素&アンモニア発電の可能性を論じて欲しかった。電子電機部門の使ったデータは古かったのではないでしょうか。原子力部門と電気電子部門の今後に大きく期待します。脱炭素で金属部門として、耐食性の観点から、例えば地下に貯蔵するCO2に対応する材料の問題は研究されています。1000年持たせるためには2相ステンレス鋼が有力だという話を聞いたことがあります。
??2030年における電力エネルギー・ベストミックスということで、原子力活用での種々の試算や検討がなされていることがわかり、有意義であった。一足飛びに再生可能エネルギーや水素活用でエネルギーを賄うことは難しく、原発などの既存設備を適切に活用しつつ進めることが現実的なように感じた。
??原子力発電の立ち位置が良く理解できました。断片的な講演内容では、偏った意見が多いですが、すっきりした感じがしました。
??金属部門の皆さまの焦点となっていることを勉強できました。ありがとうございました。
??今までなんとなく理解していた電源構成のバストミックスの考え方が良く理解出来ました。
??和田原子力・放射線部会長には詳細な内容を丁寧にわかり易く説明いただき大変勉強になりました。また、質疑応答のときご回答いただいたお二人の方、わかり易くお話しいただき、疑問に思っていたことが明らかになりました。ありがとうございます。このような機会を作っていただいた田中部会長始め関係者に感謝します。
??(1)しばらく参加できていなかった上に、昨日も約40分遅れでの参加で、落ちこぼれ気味でしたが、資料を読みつつ追いかけ聴講することで何とか理解出来ました。(2)カーボンニュートラルを目指すのはよいが、それを進めることで、(既得権益を持つ者が抵抗するのは別の問題として、)原子力にせよ再生可能エネルギーにせよ、需給において何らかの歪みが生じるということを消費者は受容することができるのか。カーボンを軸に何千年にわたって連綿と構築された産業・社会構造、生活構造を今後の十数年で根本から変えることなどできるのか。新しいエネルギーには物好きな富裕層なら飛びつけますが、世界人口の大半を占める貧困層や低所得層にはなかなか行き渡らないし、逆にゴミ(放射性廃棄物や廃棄太陽光パネルなど)を押し付けられるだけになるのではという、新たな格差発生の危惧を覚えます。
??データに基づき電力エネルギーにおけるベストミックスとして原子力の必要性がよく理解できた。将来のエネルギーとして原子力は続けるべきであると考える。一方で2030年、2050年の目標に新規に開発する原子炉が寄与するのは難しく、既存の軽水炉をしっかり立ち上げていく必要があると同時に消費エネルギーを減らす努力が不可欠と考えた。大変参考になる講演だった。
??カーボンニュートラルの政府目標に対して不可欠と思われる原子力について、多少なりとも理解が深まり大変勉強になりました。
??日本の原子力発電の状況について、よく理解できました。大変参考になりました。
??原子力発電に関わる人材の育成が急務だと強く感じました。SMRなど早急にルール整備してもらい,並行して,コスト競争力のある製造技術開発を各社で進めていかなくては,国内の原発メーカーの持続可能性が保てないように感じました。

勉強会へのご意見

??まだまだ頑張りましょう。
??部会間をまたぐ今回のような交流の場は、大変有意義です。貴重な機会を賜り深く感謝いたします。ところで、用語集について、皆様の原稿がどのようかは、把握できていないですが、おそらくは、図面のところのスペースが足らない(図が小さくなってしまう)のではないでしょうか? 例えばですが、一つの用語を共通フォーマットのPPT1ページにまとめ、2in1とかで印刷(PDF化)するなど、見やすくする対策があるかもしれません。集まった原稿がどのようかによりますが、全体最適になるような編集が必要な場合は、お手伝いしたく存じます。いつもどうもありがとうございます。
??電気部会とも連携するとより理解が深まるのではと思いました。
??他部門の皆さまとの意見交換の機会を与えていただいたことに深く感謝いたします
??山崎さんからお話しがあった、元日本原子力学会会長藤本玲子氏の「放射線の半減期を減ずる偶奇分離法の研究」は、極めて注目に値すると思います。この研究に特別予算を付けて、一刻も早く実現に向けて開発を進めることを、日本技術士会として政府を後押しできたらよいと思います。使用済み核燃料設備の建設や、核燃料サイクルの見通しが無い現在、日本にとって極めて重大な解決策だと思います。
??電力エネルギーミックスの適正(最適化)について、各数値を基に原子力の電源構成を検討・算出されており考え方など非常に参考になりました。以前送電に関してですが、時計画されていた新設送電ラインの計画が突然白紙に戻された経験があります。理由は送電線の稼働率(設計送電容量)を従来の60%から65%へ上げることによって、送電不足が解消されてわざわざ新設する必要が無くなった旨、電力会社から各ケーブルメーカーへの通達がありました。送電と発電では考え方が異なるのかもしれませんが、各再エネや天然ガス、石炭・石油燃料の発電設備の稼働率(設計値に対する運転負荷容量)向上などの指標を加味することで、最適電源構成も変わってくるのではないでしょうか。講演中に利用率や発電効率といった指標があり、これらが稼働率に相応するものかもしれず、小職の理解不足によるかもしれませんが、疑問点として感じました。
??特にありません。現状の方針で結構です。

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