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金属部会

部会長 あいさつ(前清水部会長)

金属部会長清水進(拡大画像へのリンク)

金属部会長  清水 進

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2013年7月吉日

 一昨年日本技術士会は公益社団法人となり、この7月から二期目の新組織体制で活動を始めています。これからは大いに若い技術者が、あこがれる技術士制度として、各界で技術士が活躍できる環境創りを目指し、制度の普及や啓発を図ると同時に会員の資質の向上、相互の連携を強化して、社会に貢献できる体制を構築することが望まれます。

 金属部会では毎月定例の部会開催で講演会並びに見学会を中心に、部会員の研鑽と交流を深めるとともに相互の情報交換会を実施しています。また、4年半前から、部会中堅幹事からの提案で、若手技術士を育て、部会の活性化を図る目的で、月一回の研究会「Yes-Metals !」(金属部会若手の会)を開催しています。「YES-Metals !」は自己研鑽を望む人たちの場として、専門分野の枠にとらわれず、若手技術士の自主的な運営で書籍発刊、学位への挑戦、見学会、講演会その他、各種ワークショップを企画し熱心に取り組み成果をあげています。
 このように、高い志を抱く若い技術士の自主的・意欲的な活動の場があることは、修習技術士や新たに受験を希望する方々への刺激となり、会員増強に寄与するものと考えています。

 さて、この夏8月で戦後68年目を迎えますが、日本が何故このような戦争に突入し悲惨な状況に至ったのか。終戦1年目の昭和21年、当時の首相吉田茂は、優れた民間の科学技術者の見識があれば、無謀な戦争が起こらなかったとして、科学・技術の重要性を説き、荒廃した日本の復興を担うのは技術者であり、大いに奮起し、復興を進め同時に人類の平和に貢献する技術士制度の設立を指示したと言われています。
 こうして生まれた技術士制度も早62年を迎え、登録技術士が7万人を超えるまでに至っています。

 しかし、創設時に目指した真の意図に対して現状はどうか、現実の技術士制度のあり方に関して、改善の余地があるとして、文部科学省の科学技術・学術審議会技術士分科会では、時代の要請にあわせて、ことに産業界等の幅広い意見を聴取するなど制度の在り方について、昨年来見直しの検討を精力的に進めてきています。

 一見平和に見える日本ですが、度重なる重大な自然災害の発生や国を取り巻く政治・経済の情勢は非常に厳しいものがあります。特にこれまで国が安全だと言い続けてきた原発事故に直面し日本国民は、国への信頼のみならず、科学技術者への信頼に大きな失望を味わったと云っても過言ではありません。それに追い打ちをかけるように昨今、科学技術に関わる人逹が論文の盗作や臨床実験の改竄、そして偽装建築、手抜き工事、事故原因の隠蔽など様々な不正行為が日常茶飯事のごとく報道されています。

 失われつつある科学技術者の信頼を取り戻すにはどうするべきか?
本来、日本人は謹厳・実直、無駄を排して繊細な感性で完璧を目指し、何事にも真摯に情熱を傾け挑戦する姿勢を尊んできました。要するに専門技術に優れていること以上に「人」としての資質が問われているのです。

 こうした現状に対し技術士が果たすことのできる役割は何か?技術士一人ひとりが問われている問題でもあります。ただ一人でできることは限られますので、幅広く他の技術分野、異業種、異分野の問題意識を共有する人を結集し、知恵を絞り、持てる能力を出し合い協働関係を構築して、地道に世の中の求めに応えていくことが、技術士の活躍の場を広げる機会に繋がるものと信じています。

 金属部会の定例会及び「YES-Metals!」は事前の申込みで、どなたでも参加できます。皆様の自己研鑽と同時に人脈形成に役立ていただければ幸甚です。

 以上

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