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建設部会

平成28年5月 建設部会 現場研修会報告

開催日時:平成28年5月20日(金) 14:00〜16:30
見学場所:千葉県市川市 東京外環自動車道 田尻工区 開削工事及びシールドトンネル工事現場
発注者 :東日本高速道路株式会社
施工業者:大成建設株式会社・戸田建設株式会社・大豊建設株式会社 特定建設工事共同企業体
参加者 :26名(会員23名、非会員3名)

1.はじめに
 東京外かく環状道路(外環道)は都心から半径約15キロメートルの地域を結ぶ総延長約85kmの幹線道路で、都心部の交通渋滞緩和と円滑な交通ネットワークの構築を目的に計画されている。
 今回の現場研修会は、東日本高速道路株式会社殿のご厚意により千葉県区間の延長約12.1kmのうち、同社分担施工範囲である京葉道路交差部付近の田尻工区(京葉JCT)について、概要説明と施工中の現場案内をして頂いた。

2.研修内容
 現場は京葉道路・主要地方道市川浦安線と国道298号が複雑に交差しており、これらの道路を供用しながら様々な形状の躯体構築を行うという非常に難しい現場である。また、建設場所が江戸川下流部に位置し、地下水位が高く超軟弱地盤であり、工事の品質確保と建設工期の確保を図るために機械化工法が積極的に取り入れられた現場である。
 今回、見学した工区は京葉道路下Aランプと市川浦安線下Dランプの2工区で、施工範囲は延べ長さ990m、2種類の非開削工法を採用して工事を進めており、工期は平成22年9月から平成29年10月まで、工事進捗は64%の状況であった。
 Aランプ:泥土圧式シールド工法(シールドマシン前面のカッターで掘削された土砂に加泥材を注入して、チャンバー内の撹拌翼により不透水性と塑性流動性のある泥土に変換する。シールドジャッキ推進力により泥土圧を発生させ、切羽の安定を図りながら掘進できる工法である)。地下水位が高く最小土かぶり厚が1.3mと薄いため、シールド掘進中の地表面の地盤変形と掘削トンネルの浮き上がり抑止に注意して工事が進められている。シールド掘削スピードは土質と土被りにより変化するが3m/日から9m/日である。
 Dランプ:ハーモニカ+アンダーピーニング工法(最小曲率半径54.5mRの急曲線部を施工。ハ-モニカ鋼殻3.98×3.69m× 5列掘進後、鋼殻内部より支持杭と上床版を先行して構築することによって、後工程となる大断面掘削時の地表面沈下量を抑制する工法である)。

3.おわりに
 JR総武線「市川駅」に集合して、研修現場への往復と現場内移動にバスを使用した。当日は天気に恵まれ、質疑・応答も活発になされ有意義な研修会であった。
 田尻工事区の工事規模は、掘削土量が約100万m3、コンクリートが約25万5千m3、鉄筋が約4万3千トンという大規模なものである。また、現場内には『鉄筋の延べ長さ8,700kmは東京〜ロサンゼルス間の長さに相当』、『シールドマシーン直径がφ13.2mで鎌倉の大仏高さ13.35mとほぼ同じ高さ』というように、一般見学者にも分かり易い表示がなされていた。
 最後に今回の現場研修会を手配して頂いた東日本高速道路株式会社、大成・戸田・大豊JVの皆様、お忙しい中誠に有難うございました。工事の無事完成をお祈りします。
                     現場研修会担当:田中、河瀬、浅岡記 以上

写真−1現場の様子((拡大画像へのリンク)

写真−1 現場の状況(Aランプ シールド立坑付近)

(画像クリックで拡大 46KB)

写真−2出席者(拡大画像へのリンク)

写真−2 研修会参加者集合写真

(画像クリックで拡大 53KB)

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