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建設部会

平成25年7月講演会報告

講演会報告
開催日時:平成25年7月17日18:30〜19:30
講演名:東日本大地震 橋梁被害調査報告
講演者:河西龍彦氏 一般社団法人日本橋梁建設協会 保全委員会幹事長
開催場所:日本工営(株)本社ビル(東京都千代田区麹町)
報告
1.はじめに
平成23年に発生した東北地方太平洋沖地震では大きな被害が発生しました。交通上重要なインフラ施設である橋梁にも多くの被害が発生しました。今回は、一般社団法人日本橋梁建設協会の河西龍彦様を講師にお迎えし、被害の状況や当時の対応の様子などを講演いただきました。
2.講演会
 橋建協では地震発生直後の3月12日から緊急点検作業に入りました。途中4月7日には最大余震が発生し、再点検を余儀なくされたとのことです。再調査も含め3,507橋、調査要員のべ2,310名で2.5ヶ月かけ5月31日に終了しました。
次に点検結果について説明がありました。調査橋梁は3,004橋で、損傷があったのは611橋(20%)でした。主な損傷は橋台背面の路面陥没など路面によるもので60%を占めます。
調査結果を分析するとH8道示非適用橋梁は77%、適用橋梁は23%でした。それぞれの損傷率は6.9%、4.0%でした。橋梁形式別ではトラスに損傷が多く見られました。これは背の高い鋼製支承の損傷によるものと推測されます。地域別の損傷割合では、宮城、福島県と並んで茨城県も被害が多く出ました。
調査へはルートの確認や資機材の確保、被災地へ行く手続きなど準備が大変だったそうです。また現地での対応には総合的な技術力が求められることを痛感したそうです。
次の大震災に備えるために、ミッシングリンクの解消、地域の交通ネットワークの強化、橋梁の耐震化の推進、日常の維持管理の重要性、橋梁台帳の整備についてご提案がありました。
講演の内容は実際に現地で苦労しなければ分からないことばかりで、講師のお話には感銘しました。今後とも技術士として防災対策を推進していかなくては、と思いを新たにしました。
河西様に心より感謝いたします。

担当幹事 野村、瀬能、榎本(記)

講演会状況写真(拡大画像へのリンク)

講演会状況写真

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