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建設部会

平成25年度講演会報告

日時  :平成25年6月19日(水) 18:00〜19:30
講演名 :今後の鉄道技術を考える−エキスパートの落とし穴、ジェネラリストの迷い
講演者 :佐伯 洋氏 日本鉄道車輌工業会専務理事、元国土交通省大臣官房技術審議官
講演場所:葺手第二ビル(東京都港区虎ノ門4−1−21)
参加者 :東京(統括本部)36名、北海道地域本部9名、東北地域本部6名、北陸地域本部5名、
中国地域本部15名 計71名

 鉄道技術の特徴は多分野の先端技術を纏めるのに秀でた分野であり、土木・機械・電気・情報の他に人間工学などが含まれた総合技術である。鉄道技術は、製造者と鉄道事業者(JR・民鉄等)が車の両輪となり安全性や騒音・振動などの沿線環境対策、或いは経営的見地からの高い要求品質に応えてきた結果、約50年前に世界的レベルに到達している。
 日本の鉄道は高い技術レベルを有しているが、各技術分野の技術者が自分を中心と思い込んでいると技術の落し穴におちいる可能性がある。また、設計・製造を担当するメーカと維持管理を行う鉄道事業者間での不具合情報の共有化は事故の再発防止で重要となり、事故防止のなかでバックアップやフェィルセ−フなどの技術過信は運行業務の中で常識の落し穴となっていく。
 中国、ベトナム、インドなどへ鉄道の海外展開が図られてきているが、鉄道インフラは地域に密着したサービスを提供するものであり展開には政治的判断を伴う。また、車輌・信号などの鉄道関連産業はかつては鉄道と一体不可分のものであったが、経済原理に従いグローバリズムが進んでおり事故防止の不具合情報共有化が不徹底であると海外展開において不利になっていく。
 鉄道技術の今後の展望として、人口が減少する中で鉄道事業者による経営の多角化はあっても鉄道をコア技術とし、技術者側からの事業運営・経営に対する積極的提案と「SORAKARA MESEN」で常に全体を見渡す目を持ちながら鉄道技術を維持していくことの大切さを指摘された。
 講演は日本鉄道車輌工業会HPの「鉄道車両産業技術バーチャル博物館」の紹介から始まり、最後まで話しに引き込まれた有意義な講演会であった。
なお、今回は建設部会として初めてのWeb会議システムを利用した講演会である

 講演会担当:松本・鈴木、浅岡記  以上

講演会会場その1

講演会会場 その1

講演会会場その2

講演会会場 その2

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