「人にしかできないこと」に
もっと時間を使えるように
一川 雄一さん情報工学部門総合技術監理部門株式会社構造計画研究所 勤務

1.仕事の内容

私の仕事を一言で言うと「社会・顧客の課題と情報技術のマッチング」だと考えています。特に取り組んでいた分野は、交通・物流に関する課題で、例えばドライバーをはじめとする人手不足、経験と熟練が必要な業務の属人化、人手作業による非効率性が挙げられます。このような課題に対し、情報システムに任せられるものは任せ、人が「人にしかできないこと」にもっと時間を使えるようにするため、情報技術を活用した自動化の仕組みなどを提案します。

具体的には、顧客業務のヒアリングとディスカッションを通し、業務全体の中からどこから手を付けると良いか、どのようなステップで仕組み化していくのかを検討します。検討を進めると、最初にご相談いただいた部分以外で先に取り組むべき課題が見つかることがあります。例えば、最初はドライバーの勤務シフト作成業務の自動化のお話しからスタートしたものが、その上流業務である、運行計画を含めた業務プロセス全体の改善に関する提案に至ったケースがありました。容易ではありませんが、顧客から提示された課題にのみフォーカスするのではなく、その背後にある関連する課題、本質的な課題にも目を向ける姿勢を持ち、取り組むことが重要だと考えています。
勤務先で品質保証部門へ異動した後は、全社の主にシステム開発プロジェクト全般のモニタリングや品質保証支援などに従事しています。

社内での打合せの様子1

2.技術士を知るきっかけと技術士試験へのチャレンジ

学生時代、共同研究者(社会人ドクター)が技術士であったことから、技術士という資格があることを知りました。その方と会話するうち、工学分野でキャリアを積むなら、技術士を取得したいと漠然と思うようになっていました。
話は少し横道にズレますが、私の学生時代の専攻は資源工学でした。その中でも数値解析のプログラミングに興味を持ち、研究テーマも解析・シミュレーション関連を選びました。また情報分野への興味から、情報処理技術者試験にチャレンジするなど情報工学を独学で学びました。
社会人になってからは業務経験を積むと同時に、業務に関連する技術を自学するなどしていましたが、時間が経つにつれて技術士への想いが弱まっていました。そのような中、所属する部署が大変多忙な状況となり、その時期に技術士を持つ方が私の直属の上司になりました。その上司は私の実父と同じ年齢にも関わらず、パワフルな対応力を持って問題解決に尽力されていました。その姿にインスパイアされて技術士への想いを思い出し、身につけた経験・技術が技術士に値するか試すため、技術士試験へのチャレンジを決めたのを覚えています。

自席における業務の様子

3.プライベートのこと

私の子ども(息子と娘の二人)は小さい頃からトランポリン競技を習っています。今は高校生で元気な長男は、小さい頃は気管支が弱く、体調を崩しては頻繁に吸入器で治療していました。息子が3歳頃、当時暮らしていた自宅近く(徒歩1分程の近さ)にたまたまトランポリン競技のクラブができ、息子の体力づくりのため、楽しく習わせようとしたのが始まりでした。息子のレッスンや競技大会に一緒に行くうちに、娘もトランポリンを始め、練習に励んでいます。
トランポリンの競技大会に子どもの引率で行くことが多く、我が家の定番のイベントとなっています。妻と片方の子どもを家に残した、子どもとの父子二人旅も時々あり、私自身も非日常を楽しんでいます。競技大会に子どもの引率で行くと、多くの選手・子ども達が真剣に演技をする姿を目の当たりにします。競技大会では、審判員や観客が見守る緊張の中、1人で演技をしなければなりません。緊張の中で力を発揮しなければならない場の経験の積み重ねは、子ども達の成長に繋がると信じ、子ども達をサポートしています。

引率した競技大会で息子が試技をしている様子

4.これから

技術士を取得してから、社内の他部署から協力して欲しいと声をかけられることが増えていると感じます。私自身の視野を広げることにもなるため、このような話にはできる限り協力するようにしています。またこれからも、一人の社会人として研鑽に努めるとともに、分野を限定せずに様々な方と交流し、見識を深めていきたいと思っています。
このようにして広げ深める視野と見識を活用し、業務を通して社会の課題解決につなげていければと思います。

社内での打合せの様子2

5.変わった名前?

最後に余談です。お気づきの方もいらっしゃると思いますが、私の氏名は漢数字の「一」で始まり「一」で終わるちょっと変わった名前です。時々、「一」を横棒のハイフンと見間違えられる方もいます。
初めての方とご挨拶(名刺交換)する際はこのちょっと変わった名前を活用(?)し、ネタとしてお話しすることで、お互いに話しやすい空気を作るように心がけています。

競技大会後、家族で大阪城を観光!!
プロフィール
  • 平成12年4月 熊本大学大学院修了後、株式会社パスコ入社、ESRI本部に配属
    GISソフトウェアの技術コンサルティング等を担当
    (ESRIジャパン株式会社に転籍)
  • 平成17年4月 株式会社構造計画研究所に転職(熊本にUターン)
    システム開発部門で公共交通関連システムの開発等の業務を担当
  • 平成29年8月 事業開発部門へ異動
  • 令和1年8月 マーケティング部門へ異動(東京に転勤)
  • 令和3年8月 品質保証部門(PM品質保証センター)へ異動、センター長
資格
  • 技術士(総合技術監理部門、情報工学部門)
  • 米国PMI認定PMP
  • 情報処理技術者(DB、NW、第一種)
趣味
  • スイミング、ビリヤード、子供の競技大会引率
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