技術士になるには

1.技術士制度の主旨

技術士制度は、「科学技術に関する技術的専門知識と高等の専門的応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた、優れた技術者の育成」を図るための国による資格認定制度(技術士法に基づく制度)です。
科学技術に関する高度な知識と応用能力及び技術者倫理を備えている有能な技術者に技術士の資格を与え、有資格者のみに技術士の名称の使用を認めることにより、技術士に対する社会の認識と関心を高め、科学技術の発展を図ることとしています。

2.技術士試験の概要

技術士試験は、技術士第一次試験、技術士第二次試験に分けて、文部科学省令で定める技術部門ごとに実施されます。

  • 機械部門
  • 船舶・海洋部門
  • 航空・宇宙部門
  • 電気電子部門
  • 化学部門
  • 繊維部門
  • 金属部門
  • 資源工学部門
  • 建設部門
  • 上下水道部門
  • 衛生工学部門
  • 農業部門
  • 森林部門
  • 水産部門
  • 経営工学部門
  • 情報工学部門
  • 応用理学部門
  • 生物工学部門
  • 環境部門
  • 原子力・放射線部門
  • 総合技術監理部門(第二次試験のみ実施、第一次試験は当分の間実施されません。)

画像:技術士試験の仕組み

指定された教育課程とは

「大学その他の教育機関における課程であって科学技術に関するもののうち、その修了が第一次試験の合格と同等であるものとして文部科学大臣が指定したもの」のことです。

  • 経路[1]〜[3]のいずれにおいても大学院(理科系等のものに限る)修士課程、専門職学位課程の修了者及び博士課程に在学した期間は2年を限度として当該期間から減じた期間となります。
  • 経路[1]の期間と経路[2]の期間を合算して、通算4年を超える実務経験でも第二次試験を受験できます。
  • 第二次試験総合技術監理部門を受験する場合、経路[1]及び経路[2]における実務経験は7年、経路[3]においては、10年の実務経験が必要です。

3.第一次試験

技術士第一次試験は技術士になるための第1段階の試験と位置付けられています。
試験の内容は、大学のエンジニアリング課程(工学、農学、理学等)修了程度です。また、年齢・学歴・国籍・業務経歴等による制限はありませんので、多くの技術者・学生が技術士を目指すことを期待されています。

試験方法

基礎科目、適性科目、専門科目について筆記試験(択一式試験)により行われます。

例年のスケジュール

受験申込書の配布開始
6月上旬
受験申込書の受付
6月中旬〜6月下旬
筆記試験
11月下旬
合格発表
翌年2月下旬
  • 第一次試験の合格と同等者:
    文部科学大臣が指定した教育課程の修了者は第一次試験の合格と同等とみなされるため、第一次試験が免除されます。

4.第二次試験

技術士となるのに必要な技術部門についての専門的学識及び高等の専門的応用能力を有するかどうかを判定する試験であり、幅広い知識と高等な専門技術の豊富な経験による総合的な判断能力が求められます。

試験方法

筆記試験及び口頭試験により行い、口頭試験は、筆記試験に合格した者について行われます。

例年のスケジュール

受験申込書の配布開始
3月下旬
受験申込書の受付
4月初旬〜4月中旬
筆記試験
7月中旬
筆記試験合格発表
10月下旬
口頭試験(筆記試験合格者のみ)
12月上旬〜翌年1月
合格発表
翌年3月上旬

5.技術士・技術士補登録

技術士第一次試験に合格された方又は文部科学大臣が指定した大学その他の教育機関における課程(JABEE認定課程)を修了した方(修習技術者)は「技術士補」となる資格を有しています。
技術士第二次試験に合格された方が「技術士」となる資格を有しています。
有資格者が「技術士補」、「技術士」となるためには、公益社団法人日本技術士会に登録の申請をし、登録簿に必要な事項についての登録を受けなければなりません。
なお、有資格者が、登録を受ける前に「技術士補」、「技術士」という名称を使用した場合には、罰則が適用されます。

試験・登録の手続き等の詳細情報はこちら

このページのお問い合わせ先

試験・登録部 電話:03-6432-4585

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