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原子力・放射線部会

原子力・放射線部門のコンピテンシーの検討

〔原子力・放射線部門のコンピテンシーの検討の趣旨〕

● 2019年度から技術士試験制度が変わります。それは、技術者資格の国際的な同等性を目指し、2000年に日本の技術士制度がConsultant EngineerからProfessional Engineerへと舵を切った後に辿り着いた、科学技術を支える人材育成のスタンダードを目指した制度であり、技術者の生涯に渡るキャリアモデルを国際共通尺度であるCompetencyを用いて定義づけ、技術士資格をその途上に位置付けるものです。

● Competencyは様々な分野で様々な表現がありますが、技術士Competencyは、専門的学識、問題解決、マネジメント、評価、コミュニケーション、リーダーシップ、技術者倫理の7項目と、それを維持向上させるための継続研鑽の8つの資質で定義されています。見ての通り、社会との関わりを基本とするため、多くは知識・技能以外の項目で、国際エンジニアリング連合(IEA)の13のCompetencyを踏まえています。

● Competencyに基づく人材育成には普遍性があり、技術士の哲学にも直結し、世界的な潮流でもあります。最近の教育界では実社会以上に浸透しており、国内でも30代半ばぐらいの人にはなじみのある概念です。Competencyを指標としたキャリアモデルとは、ざっくりといえば、大学で身につけるべき資質を実務経験を積みながら磨けば、技術士に繋がり、それは社会(会社)が求める人材と等しいという概念です。

● このCompetencyが、いよいよ技術士試験に取り入れられます。これまでの試験大綱では問題の種類や実施要領までしか公表されていませんでしたが、2019年度からは、キーワードの概念、出題内容、評価項目までが公表され、この評価項目に該当するCompetencyが定められているのです。言ってみれば、傾向と対策の種明かしを全て行ったうえで試験を実施すると宣言しているわけです。

● しかし、評価項目が公表されているとはいっても、評価基準(ルーブリック)が公表されているわけではありません。どのような言動が技術士に相応しいかは各々考えねばなりませんし、Competencyは一般に分野共通なCore Competency(基盤型)と専門分野に特有なCompetencyの2階建て構造で定義される場合が多いのですが、原子力・放射線部門にとってのCompetencyについては定義されていません。

● 我々はこのような問題意識のもと、原子力・放射線分野にとってCompetencyを具体的に示すことを目的とした活動を開始しました。それは、技術士の受験という狭義の問題ではなく、技術士を目指し、取得し、資質を高めながら、技術士として、誇りを持って社会に貢献するためにはどうすべきかを、Competencyという指標をもって整理し直し、自ら学び直し、社会に示すためのものです。その検討成果を皆様と共有します。

〔活動の進め方〕

● 具体的な活動としては、当部会として行っている大学での制度説明や原子力学会での制度紹介、新技術士講習会等、来年2月からの活動に間に合わせるべく、コンテンツの修正を行い、2019年度の二次試験受験者に情報を提供することを先ずは目標とします。

● 次年度からは、実務経験を行いながら資質向上を目指すための初期専門能力開発(IPD:Initial Professional Development)に関して検討を開始し、部門独自のカリキュラムの提案を目指します。

● 検討は、当部会内に設置したコンピテンシー検討WG内で行いますが(会員限定)、成果は順次このページ内で公表していきます。

〔これまでの活動の経緯〕

● 技術士制度改正に伴う対応に関しての提案 原子力・放射線部会第4回役員会(2018.9.21)
● 部会員向け同報メール「原放部門コンピテンシーの作成に関するご協力のお願い」による参加者募集(2018.10.16)
● 第1回WGの開催 (2018.11.16)
⇒ 説明用パンフレットへの技術士制度改正の反映と技術者キャリア形成スキーム(コアスキーム)の原子力・放射線部門への翻訳作業を並行して行うことを決定
● 第2回WGの開催(12/17(月) 機械振興会館、211会議室で実施、議事次第は↓添付。全ての資料は会員用資料庫
⇒ 説明用パンフレットの検討継続、原放部門へのコンピテンシーの反映事例としてJANSIの安全文化7原則を例示、定量的評価基準が受験者の要望。これらを次回に反映。議事録は第3回WG資料に移動
● 第3回WGの開催(1/18(金) 機械振興会館、6S-1会議室10:30-12:00で実施、議事次第及び配布資料会員用資料庫
⇒ 部門別コンピテンシーは、安全文化以外の項目についても原子力に典型的な文書を例示として検討を進める。パンフレットはコンピテンシーに基づく制度改正に比重を移しつつも対象を若者に絞ったつくりに特化する。
● 第4回WGの開催(3/8(金) 機械振興会館、211会議室10:30-12:00で実施、議事次第及び配布資料会員用資料庫

〔参考情報〕

(オリジナル文章、及び会議資料は会員サイトの役員会資料を参照ください。)
● 技術士のキャリア形成スキームについて(H29年度新技術士講習会資料(2018.4.20))
● 試験制度改正に伴う今後の部会対応に関して(第4回役員会資料30-4-1(1)(2) 一部修正↓添付)
● 部門別 コンピテンシー検討に関連する参考文献リスト(第1回WG配布参考資料 一部修正↓添付)
● 原子力・放射線部門の人材育成について(部会報第22号

このページのお問い合わせ:原子力・放射線部会

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