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生物工学部会

【例会案内】2015年12月例会(冬の例会)

日時: 2015年12月5日(土)14:00-19:00(幹事会 12:00-14:00)
場所: 葺手第二ビル5F 日本技術士会会議室
プログラム:

14:00 開会の辞

14:05 「重金属を含む排水の微生物処理の技術と事例
   小串 泰之 会員 (三菱重工業株式会社)

セレンは毒性を持ち、水質汚濁防止法で0.1mg/Lの排水基準が設定されている。石炭中にセレンが含有されているので、石炭焚き発電所の燃焼ガスにはセレンが含有し、排ガス処理装置の排水にセレンが含有される。排水中でセレンは4価と6価の形態で存在しており、4価セレンは鉄イオンやキレート剤等により不溶化し、排水から除去することが可能であるが、6価セレンは効果的な除去方法が見出されていなかった。我々が単離したセレン酸還元菌を用いて6価セレンを4価セレンに還元することで、6価も含めたセレン除去が可能となる。

15:10 「Streptomyces aureofaciensにおけるクロロテトラサイクリン生合成系の代謝改変の試み
   中野 哲郎 会員(協和発酵バイオ株式会社)

放線菌Streptomyces aureofaciensは、II型ポリケタイド合成酵素によるテトラサイクリン骨格形成反応と11段の側鎖修飾反応から成るクロロテトラサイクリン(CTC)生合成系を持つ。CTC生合成における側鎖修飾反応に関与する酵素は基質特異性が緩く、生合成経路の部分遮断によって様々な構造類縁体が合成されることが知られている。それらテトラサイクリン系代謝産物のうち、いわゆる抗生物質と分類される強い静菌活性を有する物質は、CTC生合成最終酵素反応(TCDH)を受けた化合物で、CTC、テトラサイクリン(TC)、デメチルクロロテトラサイクリン(6-DCT)、デメチルテトラサイクリン(6-DMT)の計4種ある。現在医薬品として製造されているテトラサイクリン系抗生物質にミノサイクリンがある。ミノサイクリンは広域性の抗菌スペクトラムを示す半合成薬で、工業的にはS. aureofaciensを用いた6-DCT発酵生産と化学合成反応を組み合わせて製造されている。したがって、工業的に安価なミノサイクリンを製造することを目的とするコストダウン研究においては、発酵生産物の生産性改善はもとより合成研究と連携した発酵生産物の選定も重要なターゲットとなり得る。本講演では、S. aureofaciensにおけるCTC生合成系の概要を説明し、CTC生合成経路の改変に取り組んだ研究事例を紹介する。

16:20 「有用物質を生産する海の微生物“ラビリンチュラ”の魅力とその可能性
   関本 訓士 氏((独)製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター 産業連携課 研究員)

ラビリンチュラは海洋に広く生息する原生生物であるが、酵母にも匹敵する高い増殖能に加え、DHAやEPA、DPAなどの高度不飽和脂肪酸、バイオ燃料として期待される炭化水素スクワレン、抗酸化能を持つカロテノイド系色素であるアスタキサンチンなどを細胞内に蓄積するという特性を持つことから、機能性食品、燃料、化粧品等の製造への利用など、産業界から熱い注目を集めている。
 NITEバイオテクノロジーセンターでは以前より精力的にラビリンチュラ菌株の収集を行っており、現在、世界最大級のラビリンチュラ菌株コレクション(約400株)を保有している。本講演では、ラビリンチュラの特徴やその魅力について詳しく解説すると共に、その新規バイオリソースとしての可能性についても紹介する。

17:30-19:00 講師を交えての懇親会(技術懇話会)

例会参加費:公益社団法人日本技術士会・正会員:1,000円
                  同・準会員: 500円
  ※他部会・県支部・地域本部の皆様の参加を歓迎します。
  ※非会員・一般の方は参加ご遠慮ください。

懇親会費:500円(例会参加費とは別)
申し込みこちらからお申し込みください

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