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倫理委員会

最近の技術者倫理事例(Web公開)

最近、組織ぐるみの不正など、技術者倫理に関わる問題が多く発生しています。一方で過去に発生した地震などの被害を鑑み、技術者が検討・評価し事前に対策を施していたことで危機的な状況を回避した例もあります。これらの事例は、技術者倫理を考え倫理観を高めるうえで有益な情報ではないでしょうか。
そこで、倫理委員会では、組織の中で業務を管理しながら実務に関わる中堅技術者を対象に、技術者倫理事例集を作成しweb公開するはこびとなりました。この事例集では過去に起きた「良い事例」や「忘れてはいけない」事例に加え、実際に起きた事象に脚色を加えた創作事例も提供しています。実際に起きた事例の報告書からは、技術者がどのような立場で、どのように考え行動し、どのような葛藤が生じていたのかなど、教材として必要な技術者倫理の本質を考える際に重要な情報を知ることは容易ではありません。そこで、創作事例を用いることでそれらを考える機会を設け、事例をより身近に捉えていただければと思います。また、教材に模範解答や理想的な行動などは記載していません。これは教材の事象を自分にあてはめ、自らが「自分ならばどうするか」、「自分の所属する組織ではどうなるか」という視点で考えていただくことを目的としているからです。
自主学習をはじめ、事例研究やグループ討議などに積極的かつ効果的に活用していただき、技術者が倫理的な課題に直面した際に解決に向けた方向性を把握する一助になれば幸いです。(2021年 12月)

※表中の No をクリックすると事例の詳細が表示されます。
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NEW
2026.8.3
創作事例 A2026-3 誹謗中傷を巡るSNS維持管理担当者の葛藤 をUPしました。
事例では、運営サイドは「被害者の権利保護」と「投稿者の表現の自由」との間で板挟みになるという難しい立場に陥ります。投稿する側も、異なる意見や価値観の方が投稿内容をどのように捉えるか考える必要があるのでしょう。創作事例を見て考えていただけたら幸いです。

この事例は最初の表の一番下に掲載されています。

2026.7.22
創作事例 A2026-2 企業の食品中毒事例はなぜ発生を繰り返すのか をUPしました。
事例では、被害の可能性の第一報を受けてから製品回収の判断までに一週間かかってしまいました。被害の拡大を防ぐためにどういう対策が必要でしょうか? 創作事例を見て考えていただけたら幸いです。

この事例は最初の表の下から2番目に掲載されています。

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最近の技術者倫理事例

〇創作事例による教材
No. 登録年度 タイトル 綱領対応項目 キーワード 備考
A2020-01 2020 法律に基づく申請書と実運用の乖離 1.安全・健康・福利の優先
5.真実性の確保
8.法令等の遵守
・組織的な不正
・常態化した逸脱
化血研事例を参考に作成した
A2021-01
2021 検査データの改ざん 1.安全・健康・福利の優先
5.真実性の確保
・組織ぐるみのデータ改ざん
・常態化した改ざん事例
KYBダンパー偽装事例(2018年)、東洋ゴムデータ偽装事例(2015年)を参考にした
A2022-01
2022 なぜ国家資格などの不正取得事例が起こるのか 3.信用の保持
5.真実性の確保
8.法令等の遵守
・組織的な受験資格の偽装
・常態化した不正受験
大和ハウス工業(株)での不正受験(2019年)、西武建設(株)、西武造園(株)での不正受験(2020年)、水道機工(株)、(株)水機テクノス での不正受験(2020年) 、パナソニックグループ会社での不正受験(2020年)を参考にした
A2023-01 2023 海外における日本企業の宗教的禁忌違反事件 8.法令等の遵守 ・宗教、習慣の違い 2000年9月のインドネシア味の素の事件を参考に作成した
A2024-01 2024
外国人技能実習生に対するレイシャルハラスメント・マイクロアグレッション 9.相互の尊重 ・レイシャルハラスメント
・マイクロアグレッション
・人種差別
[1]2019年10月〜2022年2月、石巻市の水産加工会社のベトナム人技能実習生へのパワハラや賃金未払いの事件
[2]2011年10月29日、銚子の水産加工会社の中国人技能実習生が死亡した「銚子事件」
[3]技能実習生のベトナム人男性(41)が実習先の岡山市の建設会社で2年間暴行を受けたと訴えた事件を参考に作成した
A2025-01 2025 安全性と経済性のトレードオフにおける技術士の行動 6.公正かつ誠実な履行 ・予防原則
・倫理的勇気
・倫理的意思決定
・公共の安全
・リスクマネジメント
・説明責任
・誠実さ、社会からの信頼
・長期的視野
・組織内での対話と説得
・科学的根拠に基づく判断
東北電力女川原子力発電所一号機は、建設にあたり、社内では想定する津波高さの設定について大きな議論があった。しかし、この際の判断が適切であったため、後に発生した東日本大震災では大きな被害を免れた。この事例を参考に、創作事例を作成した。
A2025-02 2025 大地震発生時のコンビニエンスストアの災害対応と地域支援 2.持続可能な社会の実現 ・地域連携、地域貢献
・危機管理
・倫理的リーダーシップ
・公共性、公正さ
北海道胆振東部地震は地域に大きな被害を与えたが、その際、地場産業のコンビニエンスストアであるセイコーマートは、地域社会を支える大きな貢献をした。この事例を参考に、創作事例を作成した。
A2026-01 2026 情報漏洩はなぜ発生したか 7.秘密情報の保護 ・秘密保持義務
・情報管理
・ISMS
・情報セキュリティ教育
・コンプライアンス
・情報漏洩の影響
情報漏洩は、ハッカーによるサイバー攻撃や悪意を持った組織内部の人間による窃盗,オペレーションミスなどによって起こるケースが多い。
 しかし、技術者の認識不足や浅慮が原因で、思ってもないところから情報漏洩が発生することも考えられる。このようなケースを想定して創作事例を作成した。
A2026-02 2026 企業の食品中毒事例はなぜ発生を繰り返すのか 1.安全・健康・福利の優先
4.有能性の重視
・食品衛生法
・食品衛生責任者
・集団食中毒
企業が製造する加工食品による食中毒事例について、何が根本的な課題なのかを検討し、食品を製造する企業として食品の安全を保証する体制をどう構築すべきかを考えたい。そのためこのような創作事例を作成した。
A2026-03 2026 誹謗中傷を巡るSNS維持管理担当者の葛藤 1.安全・健康・福利の優先 ・誹謗中傷
・表現の自由
・情報削除
・情報流通プラットフォーム対処法
・権利侵害の判断基準
・炎上・拡散
・SNS管理者の責務
・証拠保全
SNSでの誹謗中傷による被害者が後を絶たない中、被害者救済と表現の自由の狭間で板挟みとなるSNS事業者の適切な対応を促すため、2025年4月に情報流通プラットフォーム対処法が施行された。同法の免責要件を踏まえたSNS事業者および利用者の適切な行動を考察するために本創作事例を作成した。
〇技術士倫理綱領の理解を深める 実事例
No. 登録年度 タイトル 綱領対応項目 キーワード 備考
B2021-01

2021 新潟中越地震における上越新幹線脱線事故 1.安全・健康・福利の優先
5.真実性の確保
・継続学習義務の実行
・良い事例
技術者倫理事例集(2013年 日本技術士会倫理委員会編)2.3.1
B2021-02


2021 六本木ヒルズ自動回転ドア死亡事故 1.安全・健康・福利の優先
6.公正かつ誠実な履行
・注意義務の不履行
・ハインリッヒの法則
技術者倫理事例集(2013年 日本技術士会倫理委員会編)2.4.1

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