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海外活動支援委員会

第5回 フォードンの会議事録

第5回 フォードンの会 議事録

1.日時 平成28年8月13日
2.場所 葦出第2ビル5F 技術士会会議室A
3.出席者 レ―・アン・ユーン、グエン・カン・コン、ファム・ゴク・ドク、
中村博昭委員長、松井武久、福島晴夫、大坪利行、曽佐 豊、
      桶谷 裕、坂本文夫、小川 斉、多田一正、小倉秀文(文責)
4. 情報提供:「2000年〜2008年「ベトナム中部地域とダナン市の道路・鉄道・工業インフラ整備と環境保全」;福島ベトナム小委員会委員長
1)ベトナム経済の現状 2015
  ・昨年度のベトナムの現状。
    経済成長: 20%⇒5% しかし、地域的には良い方
    経済収支は黒字化 外貨準備300億ドル
    輸出は好調、大企業の直接投資は縮小、中小企業は増加
  ・リーマンショックの影響は小 (社会主義国のため)。
  ・サービス業の割合が大きい。
  ・インフレ率:20%程度 2008年度が非常に厳しかった。
  ・貧困率は改善している(福島が在ベトナム時代(2001年):立ちんぼ:1日10,000ドン)。
  ・中国よりも安価な労働力。
  ・外貨準備高:輸入決済金が少ない ⇒ 2011年度初は危機的状態であった。
  ・海外からの直接投資:
    2008年から急増したがリーマンショックの影響を受ける
    大型投資が減少、中小企業が増加
  ・インフラ・ロジステックスの改善が見られる。
  ・日本の製造業が事業展開先として有望視する国 (2014年度 5位)。
  ・投資のボトルネック
    [1] インフラ整備が近隣国より遅れている
    [2] 現地調達ができない(素材産業・裾野産業が未発達)
  ・今後の展望・課題
    産業構造の変化の兆し(OEMや現地生産)
    制約が多い(メリット案件が少ない)
    ODA資金が多い
2)ベトナム中部地域のインフラと課題
<ダナン〜フエ道路改良計画:国道1号線(2000年頃)>
  ・ 国道1号線はハノイ〜HCMCを連絡する唯一の幹線道路:2273km
    (ランソン〜カマウ)。
  ・ 峠やヘアピンカーブが多く追い越し事故が頻発。
  ・ ダナンーフエ道路改良工事のボトルネックはプーザ峠・プートン峠で、
     この区間の改良はフエ省の管轄。(東西回廊の絡みで道路改良が遅れている?)。
  ・ 法面崩壊、道路補修が渋滞の原因。
  ・ ダナン市内の国道1号線と鉄道との交差:平面交差、車両通過時は渋滞が1km程度。
<ハイバンパストンネル(ダナン〜ランコ―間)建設工事>
  ・ 工事開始当時の状況(2001年)。
     ハイパン峠:週1回程度の割合でトラックの転落事故が発生
  ・ 峠の登り口に登坂中のオーバーヒート防止のための給水施設があり、大型車が給水。
  ・ 物価が安くフォーが80円(10000ドン)、タイガービール(ローカル)が40円。
  ・ ランコ―(ハイバンパストンネル北側)は停電が頻発。
<ダナンと中部地域FS調査(2008年)>
  ・ 2001年に比べ、国道1号線は改善されたが、それ以外は大きな変化がなし。
  ・ ハン川上流の右岸にベットタウンを開発中。
  ・ 新幹線予定地:調査したが、新幹線計画は2014年に国会で否決)。
  ・ 旧市街地と新市街地間の通勤交通手段:ハン川を利用(水上交通)することを提案。
  ・ ダナン市の工業団地。
     交通拠点(鉄道・港湾)からの距離が長い ⇒ 運搬距離が長い。
     入居企業の業種別の集約ができていないため、ロジスティック等の効率が悪い
  ・ 貨物輸送:鉄道依存度が大きい。
  ・ 鉄道と道路インフラ整備。
     工業化と近代化の基本線に沿う経済再構築
     ダナン市は中部地域の経済文化と科学技術センターとして、観光等の中心都市を目指す
  ・ 電力・エネルギー。
     500kVで供給 ⇒ 日本の標準電圧に対応した変電設備の輸入が必須
  ・ 観光資源が豊富:例;ホイアン:ランタン祭り、ミーソンの遺跡。
<質問等>
 ・ ハイパン峠付近の鉄道は? (大坪)
   鉄道は峠を迂回して海岸側を通過している
   在来線改良と高速鉄道導入のためにハイバン峠鉄道トンネルが必要
 ・ 輸送量は鉄道 ⇒ 重厚長大(日本の発展も) (松井)
   山側と海側:どのように考えるか(ベトナム) 5年から10年間で急速に変化
   ⇒ 現地を見ないと意味がない。
 ・ 海運の輸送が少ないのはなぜか? (多田)
   主たるポイントとして興味深い。 海運がポイントになるのではないか
   ⇒ 深水港がないことが課題
 ・ 物流が問題:幹線をどうするかが課題 (坂本)
 ・ 国内中心または海外展開では政策が違うため難しい。
   (日本の考え方をどのように活かすかが重要である。)(松井)
 ・ 高速道路の計画はある。(グエン・カン・コン)
 ・ 港の利用を海外市場のみではなく国内市場に対応できるようにすることが必要(福島)
 ・ 鉄道はいきなり新幹線ではないと考えている。(グエン・カン・コン)
 ・ 飛行機輸送を検討してもいい。(大坪)
 ・ メンテナンスなども考慮する必要がある。(松井)
 ・ 鉄道をどのように活用していくかであり、その後の高速化に移行できることを考慮すべきである。(小倉)
<環境社会配慮>
  ・ 水質汚染、廃棄物処理、下水処理:(不十分)。
  ・ 激しい雨(スコール)が降ると膝上まで水につかることもある。
  ・ 幸福度をどのように考えるかが重要である。(松井)
<中部地域>
  ・ クワンガイ省やクワンナム省:仕事を見つけ、技術士支援の可能性あり。
  ・ チュウライ経済解放区(自動車産業の製造部門の技術協力を希望)。
  ・ ズンクワット経済区(重工業・石油工業・軽工業などの工業製品を主体)。
  ・ 2020年までに220kVラインと変電施設建設を計画(港中心)。
   ⇒図面はできているが、実際は未着手箇所が多い。
  ・ 環境社会 ⇒ 現状をよく理解する必要がある。
    ある程度でも情報を入手して、検討する必要がある。(小川)
  ・ ダナン市のマスタープラン(2007〜2015):現状でどのようになっているかを知りたい。
  ・ 下水処理状況(インフラ設備がどの程度進んでいるのか)が大切。(小川)
  ・ 廃棄物処理は分別しているが、処理はいっしょとなっている。(ファム・ゴク・ドク)
   ⇒ 分別して資源として取り扱えるサプライチェーンが必要。(松井・小川)
  ・ 環境への配慮を政府が理解することが重要である。
     国民の声が必要(中国等も同様)、教育と産業を融合していくことが必要(松井)
  ・ 廃棄物処理場は増えているのか。(福島)
   ⇒ 増えている(ファム・ゴク・ドク)
5.次回テーマ 希望<技術士会から>
  ・これまでのテーマ:食と農業、自動車、原子力、ベトナム事情(ダナン中心)、AI?
  ・考えられるテーマ:IT、航空(整備産業)、石油(ズンクワット、ニソン)
  ⇒ 技術士業務に結びついて儲かることが必要。
  ・最近の海外事情:中国、台湾、ミャンマー、モンゴル、インドとベトナムへの投資。
  ・技術士会:技術分野が多彩で、テーマの選定や人選も難しい。

<ベトナム関係者よりの意見>

    a. 2018年: ベトナムの強みが活かせない(近隣国に負けてしまう)。
    b. チューライ工業団地:自動車産業(組み立てみ)⇒ 自国生産の可能性、バイク(自国生産可能)。
    c. 廃棄物処理・ごみ処理(費用等も含めて)についての技術紹介(環境問題対策)。
    d. ダナン環境モデル地区。
    e. 鉄道・高速道路:交通インフラ整備。
    f. 協力関係の構築:ベトナム大使館との連携?
    g. ハノイ、ホーチミン、ダナンは、自治権があり、独自の予算500億?

日本の技術紹介
・ 日本の廃棄物処理の技術とこれまでの実績・歴史等(廃棄物・分類)

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