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男女共同参画推進委員会

女性修習技術者キャリアモデル 黒木みつ子さん

黒木みつ子さん(拡大画像へのリンク)

黒木みつ子さん

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黒木 みつ子 さん

くろぎ みつこ さん

 私は小さいころから自然と触れ合うことが好きで、将来は環境に関わる仕事をしたいと漠然と考えていました。大学院修了後、環境分析を行う会社に就職し、化学分析を行う部署で3年間働きました。その後、結婚を機に派遣社員として2年半、契約職員として3年半の合計6年程、環境中に放出された抗生物質の微生物への影響をテーマにしている大学の研究室で研究補助員として働きました。さらに今までの業務経験を発展させたい思いが強くなり、一念発起して、自分の実家がある大阪へ家族で移住し、現在は、布おむつなどのレンタルリースを行う会社に入社し、洗濯業務に関する品質管理担当者として、さらに生産全般に関する管理業務に至るまで担当するようになり、仕事や3人の子供達の子育てにと、日々奮闘中です。

技術士資格取得を目指して

 技術士という資格を知ったのは、最初の会社で働いていたときの新人研修会でした。環境に関連する資格として紹介がありましたが、そう詳しい説明ではありませんでした。資格はいろいろ取っておこうと考えていましたが、技術士の資格を紹介されたときは、こんな資格があるのか程度の認識で、特に気に留めるようなことはありませんでした。
 そのうち、さまざまな業務を手掛ける中で、自分が出した分析結果を報告して終わりというだけではなく、報告相手が確実に結果を理解し、活用できるようなお手伝いもしたいと考えるようになりました。そうした仕事をするためにはどのような能力が必要になるのかを考えたときに、技術士の資格があれば役に立つのではないかと、技術士資格の取得を目指すようになりました。
 第一次試験は、インターネットや本屋に並んでいる資料で情報を簡単に入手することができたのでスムーズに試験に臨めましたが、第一次試験に合格後、第二次試験の情報収集を始めたところ、資料が少なく、周りに受験経験者がいなかったため、相談できずにいたのです。しかし、技術士会のイベント等を通して技術士の方と話をする機会があると、試験に関する情報も聞きやすく、受験へ進むきっかけをつかむこともできます。現在では、今の業務経験が積みあがったタイミングで、最初に考えていた部門とは別の部門での取得を目指して準備しています。
 このような経験から、今回キャリアモデルとして経験談執筆のお話を頂いて、多様な状況におかれている修習技術者の方々の参考になればと思い、お引き受けした次第です。

「数字のプロ」になる

 大学院修了後に就職した会社では、毎日忙しく分析作業を行い、とにかく正確に数字を出すことに必死でした。しかし次第に、数字を出すだけでなく、なぜこの結果が必要なのかという作業の目的を意識するようになりました。さらに大学の研究補助員として担当していた分析は、法律で決められた分析方法のもとで行う化学分析とは違い、扱ったことのない遺伝子定量の条件を一から検討を行うというもので、数字の取り扱いや正確性について考えることが増えました。そのため、自分の出した分析結果の責任をより感じ、結果をいかに正確に相手に伝え納得してもらう難しさを経験しました。現在は、分析結果として得た数字の意味や活用目的等が、関わるすべての人に伝わり、展開できるかということを意識しています。
 技術士資格の取得を目指し準備をする中で、自分の業務経歴をまとめるために、今までの仕事や現在の仕事について考えることが多くなりました。つまり、技術士を意識して仕事を行ううちに、今まで漠然としていた自分の専門分野がはっきり見えてきたのです。私は、目的や条件にあった手法を使い、どのように数字を活用していくかをアドバイスできる「数字のプロ」を目指そうと思うようになりました。

これからの目標

 現在の仕事は、自分で分析を行うものではなく、各部署で必要な管理のための数値をどのように出し、どのように人に担ってもらうのかが必要となります。私自身としては、今までの経験の応用をこれから実践していくイメージです。
現在、管理職となり、責任もさらに増え、日々仕事と子育てに奮闘していますが、驚く程に子供の成長が早く、子育てから仕事のヒントをもらうことも多いと感じています。これからもっと管理の仕事の経験を積んで、人としての成長を続けていきたいです。
 将来、子供達が仕事をするようになった時に、仕事も子育てもすることが当たり前になるよう、仕事をしながら子育てをする経験を語る一人として、いろいろな経験をしていこうと思います。

※注:記事は2022年11月現在のものです。

このページのお問い合わせ:男女共同参画推進委員会

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