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男女共同参画推進委員会

女性技術士キャリアモデル 森原百合さん

トップ画像(2013年当時)(拡大画像へのリンク)

西村[森原]百合さん(2013年当時)(建設部門、環境部門)

(画像クリックで拡大 27KB)

森原 百合 さん

もりはら ゆり さん

 日本工営株式会社の研究部門および環境部にて、道路事業、河川事業、公園事業、都市アセス等を少しずつ経験し、現在再エネ導入に係る業務に携わっています。2回の産育休取得を挟み、現在入社15年目です。これから技術士を目指す方には、こんな人もいるのだなと読み進めていただければ幸いです。

建設コンサルタントを志したきっかけ

 実家の目の前に広がる谷津干潟が、ゴミだらけの埋め立て寸前から市民の手で「ラムサール条約」登録湿地になるまでを、小学生のときに目の当たりにしたことがきっかけとなり、「環境と農業に関わる仕事がしたい」と、大学では生物学・農学の研究室へ。そんな私にとって、土木、建設コンサルタントという職場は全く無縁なものでした。しかし、指導教官の退官の際にたまたま出会ったOBが現職場に勤めていると知り、彼が世界を舞台に活躍する姿を見て、建設業界に飛び込みました。

技術士取得にあたって

 技術士は3度目の正直で、入社5年目に取得しました。技術士試験の合格のためには、私が言うまでもありませんが、自ら手掛けた業務の技術的なポイントをいかに他人にわかりやすく、誤解なく伝えるかが大事なところ。これは試験だけにとどまらず、日常業務である資料作成、顧客への説明などにもそのまま当てはまることなので、合格後も研鑽の日々です。
 その後、入社11年目に2部門目を取得しました。技術士取得以降初めてお会いした顧客の反応などから、これまでに比べて一人前の「技術者」として見ていただけるようになったと感じるシーンはあり、改めてここからがスタートと身が引き締まる思いです。

里山の研究で体感した地域連携の醍醐味が、今につながる

 研究部門で主に手掛けていた研究開発のひとつに、里山の利活用推進があります。数十年間ほったらかしになっていた千葉県の里山において、地域への環境教育や食育などの機会提供を目標に、まずは社内研修や生態調査から活用を始め、その一環として、里山の田んぼでの米作りも行ってきました。田植えや草取り、稲刈りなど、家族で参加できる環境教育イベントや、地域の小学校の総合学習の授業として、現在も継続されています。米作りについて、地域も巻き込んだスキーム構築までは至っていないのですが、実施に向けて地域の方に協力していただけるようになるまでには、地域の方との信頼関係づくりがとても大切でした。一方で、地域の方に仲間として受け入れていただき、様々なアイディアを出し合ってイベント等をつくりあげるようになったとき、これまで頑張って良かったなと心から思えました。
 このときの体験が、ひとり目の出産後にコンサルタント部門に戻って以降、地域に密着した川づくりや公園計画の見直し、そして地域への再生可能エネルギーの導入検討といった業務を遂行する大きな原動力になっています。

皆で手植えした田んぼを前に(2013年4月田植え)(拡大画像へのリンク)

皆で手植えした田んぼを前に(2013年4月田植え)

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これからの働き方

 現在、私には小学校2年生の息子と、3才の娘がいます。娘が生まれたと思ったらコロナ禍となり、様々なことに行動制限を伴う状況が増えました。一方で、全社的な在宅勤務が当たり前となったことで、「登校しぶり」が見られがちな息子と向き合いながらの就労が今のところ何とか両立できています。これは間違いなく働き方が多様化したお陰です。この先も、きっと家庭の内外に様々な変化があると思いますが、完璧は目指さず、やりたいことを続けていけることを目標に、長いスパンでキャリアを考えていこうと思っています。

プロフィール

2008年4月 大学院卒業後、日本工営株式会社入社、国内環境部に勤務。
2009年4月 中央研究所へ異動。
2013年3月 技術士(建設部門)取得。
2014年12月 産育休取得。
2015年10月 復職。
2016年4月 国内環境部へ異動。
2019年3月 技術士(環境部門)取得。
2019年4月 産育休取得。
2020年6月 復職。都市計画、その後風力アセス等再エネ関連業務に従事。
○趣味
 ピアノ(歴34年)、バンド(key.)、絵画鑑賞
○資格
 技術士(建設部門:建設環境、環境部門:自然環境保全)、博物館学芸員、こども環境アドバイザー

※注:記事は2022年11月現在のものです。

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