ナビゲーションを飛ばしてコンテンツへ
  • 長野県支部のホーム
  • 地域本部・県支部・部会・委員会
  • 公益社団法人日本技術士会
  • RSSについて
長野県支部

平成28年度中信ブロックCPD講習会開催報告

平成28年度 第3回 長野県支部CPD講演会 実施報告

『岐阜県奥飛騨温泉郷中尾高原における地熱開発事業の取り組み』

--- 特に、地熱開発の技術的側面について ---

講師:内野政光氏 (有)中尾温泉 代表取締役社長
小松茂美氏 (株)イノベーション・テクノロジー 代表取締役
会  場:中尾高原 中尾公民館及び掘削現場
開催日時:平成28年9月24日(土) 13:30〜15:30
参 加 者:15名(会員11 準会員1 一般3)

1.講演
1.内野政光氏
<地熱開発に対する地元の対応>
[1]中尾温泉は、50年ほど前に掘削した比較的新しい温泉で、深い位置まで掘削できる掘削技術の進歩によるところが大きい。
[2]井戸は8本あり、高温(98度)のため、床暖房や道路の融雪に利用している。高温でありがたいが、スケールの除去費用(400万円/本)など、維持管理に費用がかかる。
[3]小松氏からの地熱利用の提案に対し、地元では当初、反対意見もあったが、5年ほど前から少しずつ気持ちが変わってきた。
[4]新規の井戸は設置できないが、既存の井戸の更新(交換堀り)で了解が得られた。
[5]1号井の掘削当初は、十分蒸気圧が出たが、1年経ったら、減ってきたため、2号井をこれも交換堀りで現在掘削している。
[6]地熱利用の場合、通常は出た温泉水は、地熱利用後地中に返還するが、当地では温泉として無償で使うことにしている。
[7]この結果、将来の新規ボーリングや維持管理費用の削減が実現でき、宿泊施設の安定経営に寄与している。

2.小松茂美氏
 <中尾地区地熱開発の概要>
[1]焼岳火山群の活動の歴史と中尾地区の位置関係
[2]2013年11月 中尾地熱発電(株)設立 試験掘削開始
 2014年 2月 1号井申請深度1,100mに到達
 2015年 1月 連続噴気試験開始(蒸気5〜7 t/h、熱水7〜9 t/h)
[3]井戸深度 1号井1,100m  2号井1,500m
[4]我が国の地熱資源量は世界第3位だが、地熱発電設備容量は第8位
その他、物理探査や地化学調査法について、講義があった。

このページのお問い合わせ:長野県支部

ページトップへ